談話室E「お泊り談義」

Q.1 貴方のお泊り・ホテル・旅館の体験談をお教えてください。
いきなりの泊っていけの一言だけ、前後の脈絡がないからエッと答える間も無く背を向けてしまう。
照れ隠し、精いっぱいの一言でした。
答えも聞かず隣部屋に布団を敷いていました。
先に湯をつかえと言うからハイと答えて風呂をいただいて丹念に身体を磨いて支度を整えて、お先にいただきましたとバスタオル姿で背中に掛けた言葉、湯の火照りもあって汗ばんでしまう。
答が無いのはいつものこと、布団を敷いた部屋にいくと微妙に間を開けてある。
よいしょと間を埋めてしまうと急に緊張が走ってドキドキ、布団が新しいし枕カバーが真っ白でこれも買い替えたばかりみたい。
腰の下にバスタオルを敷いて横になる。
風呂の水音が聞こえるようで今更に胸が高鳴りだしました。
焦れるような時間、戸の閉まる音、戸を開けられた音。
枕元に佇んでいる気配、常夜灯のほの暗さに影を感じる。
いいよ、と蒲団の片端を持ち上げる、私は一糸まとわぬ裸体。
それが春先、梅の蕾が綻びかけた頃。
ゴム無いんだ、初めて発した言葉は私の中に自分を収めてしまってから、ようやく苦痛がとれて目を開けれた私にかけられた言葉。
私は答えれず黙って絡めた指に力を籠めてほぼ1年、この暮と正月を初めて二人で迎えます。
なんだか不思議な感覚。
相変わらず言葉少なでぶっきら棒、男は黙ってなんとか。
お陰で私はピーチクパーチク喧しい、無口を埋めるようにお喋りです。
喋りながらつい触れてしまう、仕切りがとれたら触れることが自然にできる、触れて温もりを楽しんでいる。
触れた手をグイと引かれて崩れ倒され腕の中、大きな手が服の中に入ってきれお喋りができなくなる。
これも不思議感覚。
男と男だったのにしていることは男と女、そう思ったら気持ちが女に傾いて女の気持ちで男の腕の中にいる。
阿吽の呼吸が磨かれて吐息が混じって男のものを挿し込まれた身体は女の昂ぶりで男の動きを追っている。
入れられて出される性の行為にようやく何かわかりかけている。
わかりかけてきたら欲しくなる、おしゃべりしながらちょっかいをかけて悪戯顔で引き出して指で遊んで咥えてみたらムクムク。
スケベオヤジと指で弾いたら馬鹿!と言われてしまいました。
不器用オヤジと阿吽の女房、この秋からお泊りで無く同棲してしまいました。


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