談話室E「お泊り談義」

Q.1 貴方のお泊り・ホテル・旅館の体験談をお教えてください。
ふと思い立って早春の房総1泊バスツアーに申し込みました。
八重洲の集合場所で大半がおばさんとご夫婦なのにまいったな、そこに私少し年上かなという男性がいてあちらからお一人ですかと声を掛けられました。
さっき添乗員に聞きましたら男性お一人がもう一人おられますと言ってましたので貴方のことだと思います。
以前同様のツアーを利用して男一人はその方だけだったようで相部屋の相手がいなくてのびのびと過ごせました、それに味をしめましてね。
それは申し訳ないことをしました、いやいや良さそうな人でこれはこれで楽しそうです、そんな会話をして添乗員に指示で席につくとなるほどバスからその方と相席、いやぁと笑い合いました。
ツアーは海鮮グルメで満腹、宿もそこそこでまたまた海鮮。
お酒も飲めて湯も楽しめて、部屋酒を酌み交わして意気投合。
二組並べて敷かれた布団に艶めかしい気持ちが湧いたりして就寝。
二日間のお付き合いでラインを交換してお別れ、ちょっと後ろ髪を引かれる思いがあってあれれ、なにやら胸騒ぎの後ろ姿。
それから誘われて今度は伊豆から舘山寺周遊、伊豆の海鮮で一夜に舘山寺で鰻を満喫して一夜。
それでお互いの距離がぐっと縮まって伊豆ではなんとなく感じ合っていたものが舘山寺で確信めいたものに変わり少し寝付けぬ夜を過ごしてしまいました。
そして3度目のお泊りは招待された彼のお宅。
二人で鍋をつつき湯気の向こうに彼がいて湯気の熱気だけではない熱さに汗ばんでしまって。
私の持参したお酒が熱燗過ぎてお酌する手があっちち、首を持ち直してどうぞ、熱くし過ぎてごめんなさい、和気藹々に酔いが回る。
後片付けをする背にさらりと「今夜泊ってくれますよね」さっきまでの穏やかな会話の延長、普通の口調のまま気負いなくさらり。
つられるように答えた言葉が「はい」
一呼吸おいて言われた言葉と答えた言葉は反響し始めて動悸が高まる、それってそれを受けたということそういうこと?
洗い物を終える間に彼が風呂の支度をしていて、コーヒーブレイクは並んでソファ、当然のように肩を寄せられて唇を触れ合わせる。
先に汗を流してください。
促されてバスルームに湯に身体を沈めたところで彼も入ってきてちょっと狭いけれど背中を流してあげる、いやいやそれは私のセリフでしょうと思いながら湯を交代したけれど視線が気になってこそこそと洗い始めました。
結局ろくに洗える間もなく湯から出た彼の雄渾を咥えていてソープの泡は互いの体を探り合うためのもの、凄い立派と私が言えばいつも綺麗な身体だなと思いながら我慢してたと囁いてくれる。
その夜、並べて敷いた布団、ぴっちりと重なるように敷いてあったけれど乱れているのは一組だけでした。

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