談話室B「男色のめぐり逢い」

Q.1 貴方の男色への切っ掛けをお教えてください。
逢瀬を照らす月はいろいろあれど・・・。
朧月夜の出会いに契りを交わしともに歩むと誓いしあの日。
居待ちの月に涙を流し、ようやく会える夜に待ちかねて表で佇む立ち待ちの月、晩くなるよの言葉に凍える夜は夜具を温め寝待の月、
ことを終えて帰り支度をする男の背に名残の月の影。
なんて言葉あそびだけれど、男に遊ばれる身の切ないこと。
よい歳をして身近にいた男とわりない仲になってしまいました。
大切にしたい友を大切にしていたら大切の思いを思い込まれてしまってそれとなく漂う思いに思慕の情を忍ばせられて妖し気に揺れてしまった気持ち、友の情を重ねて情が情を醸してきたことに気づかなかった。
わかり合っていたつもりの友の情に漂い始めた思慕の情、ある日いつもと違う顔に男の表情があってはっと気づいた時からのぎこちない会話、別れて思い返すとなにやら熱いものが沸き立つ。
しびれを切らしたようにいきなり取られた手、引き寄せられて胸に顔を埋めてしまった。
友垣の垣根の向こう、越えてしまえばまるで世界が変わる。
朧月夜の手探りが寝待の月明りに身をずらし男を床に迎えるようになってしまいました。
親しんだ友ですから身体を許してしまえば友以上の友、友の垣根を越えた先にあったのは夫婦、婦にはなれないから娚の仲。
文字遊びじゃないけれど娚の文字、一文字で私のことを言い当てているようで私たちは夫婦じゃなくて夫娚なんだねと忍び笑い。
夫の穏やかで少し頑固で不愛想は友の頃のまんまだから手の打ちのことでズケズケ言ってしまうのも私のままだから。
変わってしまったのは気持ちと立ち位置。
男のものを身体に注がれ残されるようになると男のものに染められるというか男のものが体内に沁みわたってきて体内が胎内に変わっていく。
その奥には子宮があるような、あからさまな変化は乳首、小さくはなかったけれどひとまわりふたまわり育ったような、乳首が固くなるを初めて知った。
男色の思いと行為は男の体も心も変えてしまう。



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