談話室B「男色のめぐり逢い」

Q.1 貴方の男色への切っ掛けをお教えてください。
春生まれだから春生(はるき)安直なネーミングですが今は感謝。
春さんからやっと”はる”と呼ばれるようになりました。
進展したのは一昨年の春、まだコロナに怯えていた頃。
親しく友達していた彼から虫の息の電話、情けない声で風邪を引いてどうにもならない。
急いで駆けつけてとにかく病院、熱外来は寒いのに外のテントで受付。
とにかく診察と検査、随分待たされたけれどコロナじゃないみたい、インフルエンザは陽性、大量の薬を処方されて帰宅。
熱は38度超え、青菜に塩で体重預けてくるから重かった。
3日泊ってあげた、3日目は元気そうだったけれど本人のたっての希望、食事の支度から洗濯掃除と嫌いじゃないから台所なんかピカピカに磨き上げて布団干しまでしてあげた。
翌日熱で汗をかいて気持ち悪いだろうと熱いタオルで体を拭いてやって恥ずかしがるのを無理やり全部脱がせて前も拭いてあげるというのを恥ずかしがって背中を向けて自分で拭き始めた。
その後ろ姿に思わず吹いてしまいました。
チラ見だけど大きい、しょんぼり元気なしだけど大きく見えました。
それからですね、意識してなかったと言えば嘘になるけど、彼を男として性的に強く意識し始めたのは。
私は男を知っている身体です、それもかなり、だからそういう男の目線を感じることができます。
彼にも時々あるの、ねっとりチリチリとね、振り向くと素知らぬ顔。
まぁそういう密やかな楽しみもある友達、だからという気持ちは薄かったから出来た仲良しでした。
で、もう大丈夫で帰宅しての翌週、お礼を兼ねての快気祝いをしたいけどどうだろうの連絡。
中華がいいか和食がいいかと聞くからあなたの処で鍋でもしよう、外で食べる分食材を気張ったらと答えてすき焼きをしようになりました。
当日、以前より元気になってもりもり食べてぐいぐい飲んであの青菜に塩は見る影も無し、病人の時は可愛げがあったのにって話。
そろそろ片づけようと腰を浮かせたら「ゆっくりやろうよ、泊まってけよ」、私も飲んでいたからそれもいいかで座り直し。
彼が湯を使うと立ったあと片付けを済ませて湯上りのお茶を出してやったらなんか雰囲気が妙、会話の穂口が切れてしまう。
変な感じと目線を合わせたら、あららこれ男の目、思い詰めた顔で手を取られぐいと引かれて炬燵だったから倒れ込んでしまって。
唇を口でふさがれて力が抜けました。
ひとしきりの嵐の後ここから先はというところで私もお風呂をいただいてくると制しました。
入念に磨いて入念に洗って男を迎えれる身体になって、火照ってしまった身体を冷やして深呼吸、バスタオル1枚胸高の姿で戻りますと既に布団が敷かれて二組ぴったり寄せてありました。
それで彼のもの、やはり大きかった、男とのことが面倒になってもう卒業と思っていたから身体もビックリしちゃってかなり苦しんだ。
随分時間が掛かってしまったけれどとうとう受け入れてしまって、久々の目の眩む苦痛の後ようやく見上げた彼の目が優しかった。
春さんを俺の女にしてしまったよ、嬉しそうに言われた。
もうこれからは”春”と呼んでください、翌朝そう言いました。
最初は言い難そうでしたが直ぐに慣れてくれて、春と呼ばれたらハーイと元気にします。
5つ年下ですが私だって爺さんになりかけ、爺さんと爺さんがめぐり合って残りの人生を手をとりあって過ごそうとしています。




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