談話室B「男色のめぐり逢い」

Q.1 貴方の男色への切っ掛けをお教えてください。
善い人で優しいひとだとわかっていた。
食事やお酒に誘われて会話も楽しいし会えばいつもほっこりさせてくれる人でした。
親子のような歳の差なのにと思うし何でだろうと思うけれどもしかしたらと思ったけれどそれ以上には深く考えなかった。
去年の春、もう桜が満開で三浦半島にドライブを誘われた。
葉山の素敵なレストランで遅い食事をして海岸を散歩して夕日を見た。
絶景の夕日で手摺にもたれて圧倒されていました。
彼の顔が黄金色に輝いて私もそうだった、二人とも無言になってしまって夕日を見つめていた。
その時彼の手が私の手に重ねられ夕日が沈むまでそのままだった。
夕日が落ちて駐車場まで少しあって日が落ちたら急に寒くなって今度はポケットの中の彼の手に私の手を潜り込ませた。
それが始まり、幼かった私が大人になりかけた日です。

男に抱かれてしまった男の子は何になるのだろう。
教えられた男色という言葉、私は何色に染められたのだろう
男のものになった夜、私の胎内に男のものが大量に残されていた。
代償は大きい、耐えられないと思えた苦悶、男の厚い筋肉が動き滲む汗と漏らす呻き、すべて男の為に合って私はガクガクと首を揺らすだけ、言われるままにするだけ。
横抱きにされて回された手で扱かれながら激しく腰を振られて私は仰け反りまき散らせてしまう。
うつ伏せにさせて男は自分の為に腰を振る、そして征服の咆哮。

男に抱かれてしまった男の子はどうなるのだろう。
男の望んだ性行為に期待した快感なんて無い、苦痛と違和感、後に残された鈍い痛み、行為の痕跡、体を動かす度に男との行為を思い出してしまう。
なんだろう、その度に甘酸っぱい香りが蘇る、もやもやと湧き立ててしまうものがある。股間のものを固くしてしまう。
あの優しい眼差し穏やかに話す口調、その唇が厚くてチラ強くて絡まされた舌に巻き込まれて翻弄された、髭がザラザラ痛かった、それが蘇り膨らんで裸になった彼の男のものの大きさに驚きそれに触れた固さに怖気づいて、首筋から乳首に移った唇に擽ったさと違うものを感じて身を震わせてしまった、走馬灯のように。
昨日までの普通に仲良しだった頃の気持ちと違う、でもそれが幻だったように思えて不安になる。
会いたい、早くあって確かめたい、幻じゃないと確かめたい。

いつもの顔で出迎えてくれた、普段と変わないからドキッとした。
ドアを閉めたら抱き締められた、ホッとして少しウルウルしてしまった。
やっぱり苦痛があった、昨日の今日だから当然かも知れないけれど最初の苦痛は同じ、でももう知っているから耐えれた。
満足げに体を離して抱き寄せられた。
大きなお腹は上下動していて汗が冷たくなってくる、毛布を掻き寄せて厚い胸に頬をあてる、鼓動が響くようい聞こえる。

少しわかってきたようだな。
もう両手の指より抱かれている。
違和感はもう無い、彼が出すぞと呻くように言った時私は腰を突き上げ迎えにいく素振りをしていた。
そしてそれが抜け落ちる時にアッと声を漏らしてしまっていた。

そういう関係になってしまうと家のこと食事の事、彼の身繕いが気になってしまう。
部屋に入ったら片づけをして掃除までする。
洗濯ものを洗って干す、乾いたら取り込んで綺麗に畳む。
そんなことが楽しい、自分の場所だっていう気持ちになる。
食事の支度をする、塩分控えめにして薄味に慣れてと言う、濃い味は布団のなかでねなんて際どい言葉もスルッとでる。

男色という言葉は彼に教えられたけれど男色の世界を覗いているのは私で足を踏み入れてしまったのも私です。
男と男、されど男。
素質の有無とか秘めていたものがあるとかそもそも男色のなんたるかもわかっていません。
わかっているのは彼が男だと言うこと。
男の彼を性的に満足させて男の彼の生活を支えることに楽しさを感じていることです。
最初の出足は親しさですが今は親しさの言葉では表現できない。あ愛情は重過ぎますが愛しみかな、慕うという言葉でしょうか。
一緒にいる時間が多くなって、それぞれが自分の事をしている、それが自然で普通のことになっている。
それで性の行為がある、ほんのヒトコマの時間ですが性の行為があって私は彼の男を満足させることができる、男の出したものを体に受けて眠る、彼は私に男のものを隠しません、真昼間シャワーを浴びて体を拭かせてついでにしゃぶれと言います。
こんな禁断の行為と時間。
考えれば男と女、普通にあっておかしくないこと。
男と男だから異端、男と女ならあたり前の事、おかしいですね。

でもこうなって自分を見つめてみて、男色の世界に誘われてみたら
結局男と男も男と女と同じじゃないかということです。
男と男、男と女、女と女、男女の性別区分なんて無意味、男女関係なくシンプルに凸と凹に性別を考えれが良いのになぁと思います。







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