(4)初物喰い

(4)初物喰い

グランパの常連客に、新たな顔が加わった。
立石(通称ター坊)は、すでに皆とは顔見知りの仲だが、御前さまの勧めによって、改めて銀友クラブに入ったのだ。
立石はきれいな白髪と年相応に肉付きのよい穏やかな顔をして、中背小太り気味の体型である。75歳になるが、いつも無邪気な質問をして、仲間うちでは、『世間知らずのボクちゃん』で通っていた。

この立石に、初物喰いの奥村が目を付けた。彼は、たまたま銭湯で立石の姿を見かけて、「背中を流してあげよう」なんて言って接近した。
すっかり柔らかくなった背中や脇腹に、手の平で直に石鹸を擦りつけながら、奥村はあれこれと話しかけた。
「ター坊って、きれいなお肌をしているんだね。さぞかし健康状態もいいんだろう」
「そんなでもないよ。ついこの間も、人間ドックで引っ掛かっちゃって」
立石は心配そうに言った。――奥村との会話に乗ることが、彼にとって取り返しのつかないことになるとも知らずに。
「へーえ、なんで引っ掛かったんだい?」
洗ってやっている振りをして、椅子から大きくはみ出した可愛らしい尻を撫でながら、奥村はのんびりと聞いた。
「検便で――こんど大腸ガンの精密検査を、受けなければならないんだ。お尻から管を入れるんだって。それを考えると恐ろしくって」
「なあんだ、心配することはない。むしろ気持ちの良い検査だよ」
「えっ、気持ちいいの?」
「そうだよ、気持ちいいさ」
そこで奥村は、浴室内を見渡し、誰もこちらを見ていないのを確かめて、
「ちょっとお尻を上げてごらん」
立石が尻を浮かせると、奥村は石鹸でぬめる指先を柔らかい狭間に這わせた。アリの戸渡から皺の集合体へ、指先が柔らかさを味わうように、ゆっくりとなどって、円を描いた。
「ああ――」
立石が気持ち良さそうに吐息をついた。
奥村はほくそ笑んだ。(ふむ、うまそうな尻だ)
彼は事務的な口調で言った。
「どう、気持ちいいだろう。でも初めて検査を受ける時は、予行練習をしておいたほうがいいな」
「予行練習って?」
「ああ、今度教えてあげよう」

奥村は、悪だくみに神谷を加えることにした。なにしろ初物は締まりが良すぎて、彼の大きな道具では負担がありすぎた。そのことは、神谷の初物をいただいた時に痛感した。
それでまず、神谷の小振りなモノで道を付けさせておいて、その後じっくりと味わおうという魂胆だ。
何も知らない立石は、グランパにやって来て、奥村に勧められるまま仮眠室に入った。
ベッドの上でうつ伏せになった立石は、少々げんなりしていた。なにしろ奥村が、シャワールームの洗浄器を使って、立石の直腸を徹底的に洗ったあとだったからだ。
それでも奥村がマッサージと称して、菊門にオイルを塗りつける頃から、気持ち良くなってきた。
指の先がヌルッと潜り込む。
ひっ――。思わず立石は、尻をすぼめた。
「だめだめ、ター坊、リラックスしなくちゃ。さ、さ、力を抜いて」
すかさず奥村が言って、作業をつづけた。
ヌプッ、ヌプッ――。
浅くゆっくりと指の抽送をさせながら、奥村は眠気を誘う声で言った。
「そうら、気持ちが良くなってきただろう。ゆーっくり入れて、ゆーっくりと出す」
この頃になって、神谷がそっと部屋に入ってきた。その後ろには関がついている。
なんでお前が来るんだよ、と言うように奥村が、非難の眼差しを関に向けたが、浮気性かつ厚かましい関は、屁とも感じていない。
奥村が時間をかけて、指を一本二本と増やして拡張作業を続けている横で、関はシッポリと神谷の男根を咥えている。そしてベッドでうつ伏せになった立石は、神谷と関が部屋に入ってきたことなど、ちっとも気づいていない。
すっかり貫通可能な硬さに達すると、神谷は服を脱いだ。子供のように小さな体の中心部で、小振りだが形の良い男根が、まっすぐに突き出ている。

立石は、菊門に刺し込まれた指が、微妙なリズムで抽送する快感に、うっとりとしていた。
(ああ、何か変。こんな気持ちって――これなら大腸ガン検査もいいな)
彼は本気でそんなことを考えていた。
そのとき指が退き、替わって別のなにか暖かいものがあてがわれた。
その圧力が強まり、立石はギョッとした。
(この感触はまさか――)
指よりもはるかに太いモノが押し入ってきた。そして背後に、人の体が覆い被さった。
「やめてっ!」
立石は身悶えして逃れようとしたが、別の手が伸びて、彼の体を身動きできないように押さえつけた。首をねじって後ろを見ると、いつの間にか関の姿が、そしてすぐ背後には神谷の顔があった。
「ほらほら、ター坊、じっとして。これも予行練習のひとつだよ。すぐに気持ち良くなるから」
奥村がのんびりと言った。
神谷の腹がでっぷりとした尻の肉に押しつけられ、そこの狭間を機敏に突きだした。浅く浸食されて
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