6月に入った日曜日、良平は夕霧谷まで出かけることにした。高木に言われた観光資源の調査も兼ねてだ。目的地は半月ほど前、スギさんやテッちゃんと偲ぶ川で泳いだ地点よりも、もっと上流にある。
薄地のズボンにTシャツを着て、リュックにはバスタオルも入れている。この前のように、人目が無ければ、川で泳ぐつもりだった。
あけぼの荘を出たところで、朝散歩から戻ってきた高木と出会った。
「お、小宮くん、外出か」
「はい、偲ぶ川を伝って、奥の谷地まで行ってみようと思います」
良平の言葉に、高木はなにか気になるようだが、あっさりと言った。
「それは感心だ。気をつけてな」
もう夏の日差しだった。麦わら帽子をかぶって正解だ。偲ぶ川の土手道を歩いていると、川に沿って風が通り抜け、汗ばんだ肌に心地良かった。
澄んだ水の流れの中で、黒っぽい魚影がすいすいと泳いでいた。
ふと思った。(釣竿を持ってくるべきだった)
途中で土手道が途絶え、沢伝いに歩くのが困難になったので、並行して走る車道に出た。通過交通量はほとんど無い。
山城へと通じる石橋を横目に通り過ぎて、なおも奥地に進む。
支流が合流しているところがあって、水を湛えた淵になっていた。向こうの高台に、赤い鉄板屋根の民家が見えた。
良平は道から外れて、淵のほうに降りて行った。大きな岩が転がっている。
平らな岩の上に腰を下ろして、小休止した。持ってきた水筒からスポーツドリンクで喉を潤す。
淡い緑がかった水の色から推測するに、淵の深さは1メートルちょっとだろう。あたりには誰もいない。良平は水の誘惑に負けて、服を脱ぎだした。脱いだ衣服は風に飛ばされないよう、リュックの下に置いた。
そっと足先を水につけてみる。冷たい!ゆっくりと先に進んだ。白い裸体が水に映えて揺れ動いた。
水面がじょじょに上がって、股間に来る。性器がきゅっと縮こまる。膝を曲げ、思い切って肩まで水に浸かった。そのまま我慢していると、冷たさに慣れて心地良くなってくる。良平はゆったりと泳ぎだした。
ふと気が付くと、二人の男たちが裸になって、こちらに歩み寄っていた。
見覚えがあった。スーパー横の屋台にいた兄弟だ。たしか兄のほうは一二三(ひふみ)、弟は二八(にはち)と取締役が呼んでいた。年の頃は40代前半、良平より年下にみえた。二人とも背は低いほう、朴訥そうな顔をしているので親近感を覚えた。
「よう、お邪魔するよ」
兄らしき男が手を挙げて挨拶する。兄弟とも筋肉質の、全身よく日焼けした肌をしている。いつも全裸で川に入っているのだろう。剥き出しの性器がどうしても目を突く。彼らの健康的な肉体を目にして、良平の胸が少しざわついた。
「すっぽんぽんで泳ぐって、気持ちいいね」
弟が頭からもぐって、良平のすぐ近くに来た。
3人は水の中でふざけあって、しばし童心に返っていた。
「おれたちの家はこの上の方にある。お茶をご馳走するから寄らないか」
泳ぎ疲れた頃、兄が誘った。二人は夕霧谷に住んでいて、林業と猟をやっているという。
丸太を組み合わせたログハウス風の家だった。前広場の端に、長さ3メートルほどの丸太が積まれ、軽四輪のトラックが止まっていた。
家の中は、手造りらしい木のテーブルと炊事の簡易セット、部屋の奥のほうに二つのベッドがある。熊の毛皮が壁に掛けられていた。調度類は少なく、独身兄弟の質実な生活をうかがわせた。
出されたお茶は、どぶろくのように白濁して、舌が痺れるような得体のしれない飲み物だった。それを二人の兄弟は、さもおいしそうに飲む。良平もがまんして飲んだ。体の芯が火照ってくる。
兄の一二三がさりげなく言った。
「じゃあ、良平さん、ちょっと楽しいことをやろうや」
(えっ、なに?)
いぶかる良平は、奥のベッドのほうに連れて行かれた。そこで服を脱がされだして初めて、兄弟がやろうとしていることに気づいた。
「ちょっと、それは――ダメ。ぼくはそんな――いやっ、やめてっ!」
良平は抵抗するが、二人がかりではどうしょうもない。みるみる素っ裸に剥かれてしまった。
「おう、うぶなお尻。処女の味見は久しぶりだな」
一二三はうそぶくと、おむつ替えの格好にされた良平の前に膝を着き、いきなり尻の狭間に吸いついてきた。そのまま「ぴちゃぴちゃっ」と音を立てて舐めまわし、舌先をとがらせて秘口をつつく。
「いやあっ!」
良平は尻を揺すって抵抗するが、弟のほうに両足をがっちりと掬い上げられて、なすすべもない。
男の唾液で溶かされたような感触を残し、薄皮を剥ぐように舌先が貼りついたままゆっくりと下へ移動して――尻穴に侵入しようとしている。
奇妙な快感を覚えた。舌で刺激された細胞のひとつひとつがざわざわと泡立ち、ひくひくとうごめく。
「そろそろ咥えさせてあげようか」
興奮した男の声と共に、開いた股の中
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