(5)
昼下がりの3時頃、イッちゃんの屋敷に戻ると、泰平さんが車の横で待っていた。
助手席に乗ったところで、ふとイッちゃんが話していたのを思い出して、父のお稚児さんだったという人物に会ってみようと思った。
「造り酒屋があるそうですが、そこに行ってみませんか」
わたしの提案に、泰平さんはオヤッという顔でわたしを見た。ついで、屋敷の前で名残惜しそうに見送るイッちゃんのほうを見て、にやりとした。
「イッちゃんに聞いたんだね」
わたしは、あいまいに肩をすくめた。
「ご隠居さんが目当てじゃろう」
「ご隠居さん?」
「ああ――昭三さんのお稚児さんだった人だ」
車を運転しながら泰平さんは、のんびりと話をつづけた。
「二人の仲は、わしらの間では有名でね。もっともご執心なのは、ご隠居さんのほうだった。なにしろ昭三さんは、浮気性の人だから」
わたしが父に対して感じた通りのことを、泰平さんは言った。
「でもね、最初は昭三さんのほうが熱を入れていたんだよ。ほら、きのう行った温泉ね。あそこで、たまたま見かけた修一郎さんに、昭三さんがひと目惚れした。ところが、修一郎さんのほうは、昭三さんを怖がっていた。だって――」
泰平さんは、声を上げて笑った。「昭三さんのチンポは、ぎょっとするほどデカかったからね」
「――」
わたしが黙っていると、泰平さんはつづけた。
「まあ、昭三さんに見込まれたら、誰だって逃がれようがない。ある晩、昭三さんは修一郎さんにたらふく酒を飲ませて、手篭め同然に犯したんだ。それ以来だよ、ふたりの熱い仲が始まったのは」
(その時の情景――)
「修一郎のところの酒は旨いな。さあ、お前も、もっと飲め」
「先生、もうこれ以上は、とても――」
「なに、おれの注いだ酒が飲めんと言うのか」
「いえ、そんなことは言ってません。ですが、もう――」
「まあ、そう言わずに飲め。そうら、修ちゃん、口移しに飲ませてあげようか――」
(しばらくして――)
「あれ、先生がふたりに見えます――ああ、なんだか意識朦朧としてきた――」
「おお、それはいかんな――ささ、こちらで横になりなさい」
(また、しばらくして――)
「――先生。なんでわたしを、裸にしているんです?」
「いいから、いいから、そのまま寝ていなさい。ふふふ――これからいい事してあげるからね」
「――ああっ!チンポをしゃぶったりして――先生、駄目です」
「いいじゃないか、初めてじゃないだろう――お尻のほうはどんなかな?――ふふふ、おぼこい穴やな。この桜色がたまらんわ――」
「ああっ!いやっ!そんなところを舐めたりして――先生、やめてっ!」
(また、また、しばらくして――)
「さあてと、そろそろ嵌めてやるか――ぬぬっとあてがって――うむっ!」
「ひいっ!――痛い!痛い!いたーい!」
「ほれ、そう騒ぐな。痛がる年頃でもないだろうが。それにしても、締りが良すぎる。このまま、奥まで入れるぞ――そうらっ」
「うわあっ!あぐぐぐ、ぐうっ!」
「――修一郎、奥まで入ったぞ。くううーっ、お前の尻は最高だな」
「苦しい!――うっ――何か変――あ、ああ――いいい」
泰平さんは、ふっと息を吐いた。
「わしも覚えがあるが、受け入れる苦痛が大きいほど、嵌められたあとの悦びも大きいって言うからね。修一郎さんは、昭三さんのでかいチンポに、死ぬほどの苦痛と恐怖を味わったが、嵌められた後は、すっかり夢中になっていた」
そこで泰平さんは、いたずらっぽくわたしの顔を見た。
「それにしても、船の上で、イッちゃんをたっぷりと可愛がってやったようだね」
わたしが黙っていると、泰平さんがあっけらかんと笑った。
「イッちゃんの、幸せそうな顔を見れば分かるよ。でも気をつけたほうがいい。タチがウケの悦びを覚えると、それだけのめりこむのも深いって言うからね」
「イッちゃんはタチなんですか?」
「以前はね。でも昭三さんに可愛がられて、ウケもやるようになった。近頃はわしと遊んでいるときも、入れてくれって、うるさくてかなわん。もうわしは満足に立たんのに」
昨晩はトコロテンでいったのに、と思ったが、わたしは黙っていた。
しかし、イッちゃんがタチだというのは、なんとなく分かる気がした。性格は受身だが、お道具のほうは正真正銘の大和男子だった。
わたしは、船の上で思いを遂げたあと、老人の逸物を、手と口を使って慰めてやった。
包皮がきれいに剥けた亀頭部は、よく発達して肉感的だった。そして、いったん立ち上がると、とても68歳とは思えないほど力強かった。射精する瞬間、鈴口がクワッと横に開いて、白い液体を吐き出すさまは、感動さえ覚えるほどだった。
「イッちゃんと、よほどいい思いをしたようだね」
泰平さんの声に、ふと我に返った。
顔を上げると、いたずらっぽい笑顔が返ってき
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