(3)

(3)

見るだけでなく、じかに触れてみて、マスターの身体のすばらしさに気づいた。ぽっちゃりとした身体は、適度の張りと柔らか味をもって押し返してくる。
きめ細やかな肌も、目を楽しませた。顔をよせると爽やかな石鹸の匂いがして、人好きのする顔に朱がさしている。
太ももの付け根に、『健さん命』の刺青があるのを見つけた。
「なに、これ?」と浜やん。
マスターが聞いてくれるな、と言うように、いやいやをした。

浜やんは女相手に磨いたテクニックを使いだした。指の後を追うように舌を這わせて、ふくよかな起伏をたどりつつ、肉の弾力と芯のある柔らか味を賞味する。
胸から腹へ、臍でちょっぴり立ち止まって、茂みのある小丘を彷徨う――。
薄い茂みの中から、クワイのような皮付き球根が、頭をもたげかけている。
積極的な浜やんに比べ、マスターは素朴で幼く、いつまでもためらっていた。
恥知らずが、浜やんをそそのかす――。
69の体勢で、目の前の球根を口に含み、舌のさきでなぶりだした。小さな膨らみが命を蘇らせて、みるみる固く膨らんでくる。
「ああ――」
マスターのなめらかな肉体に、さざめきが立ち始めた。ついで、かわいらしい指がためらいつつ、浜やんのオトコを探りあて、まさぐりはじめた。
幼い指の動きに、少年時代、皮を剥きたての頃の新鮮な不安が湧き上がってくる。
マスターは自分の気持ちに素直になって、遮二無二舌を使いだした。

「あ、いい――そこを舌でくるむようにしてごらん」
「そこ、そこ――くぼみを重点的に」
「そう――こんどは、裏側のふくらんだところを――」

マスターは言われるままに、うっとりとした表情で奉仕し続ける。
しばらくして、浜やんは半身を起こすと、マスターのぽっちゃりとした短い足を大きく開かせ、鼻先すれすれの谷間の壮観を観察した。
小皺を集めてゆるく閉じた菊門、丸まるとした淡紅色のタマタマ、薄紅色に色づいた蟻の門渡り――普段お目にかかれない恥部が、生々しく目に迫る。
浜やんは豊満な谷間に顔を埋め、舌でくすぐったり、入り口を舐めほぐしたりした。次に指を使ってじんわりと広げていく。
太ももがふるえ、豊満な尻が泡立った――。



浜やんは起きなおって、位置を探ると、一息に浸透した。
「はあっ!」
マスターが鋭く息を洩らした。
「うっ、くくくっ――」
歯をくいしばりつつも、マスターは必死に耐えている。
びっちりと詰まった肉の関門を、むりやり切り開いていく感触――。皮が根元にひきめくられる緊縛――。
浜やんは必死になって太った腰を抱きしめ、押えつけ、迫りくる潮に耐えた。
全長をぴっちりと覆い包む粘膜の微熱、息吹き、蠕動――怒りの形相をした男根に、もろもろの感触が押し寄せてくる。
もどかしくも、じょじょに募る熱情に急かされて、動き出した。
くちゅくちゅ、ずぐずぐ、ぐにゅーっ――。
濡れた滑脱――結合部の立てる湿った音。
動きは、速く、速く――ふいにマグマが急上昇して、痛切な射出感に息を詰まらせ、弾け飛んだ。
じょじょに脈動が収まるなかで、浜やんは、マスターの柔らかい肉体に覆い被さり、安息の闇に沈み込んでいった。

いったん情を交わしてからは、浜やんとマスターの仲は、急速に親密になった。
今夜も浜やんがバーに行くと、まず挨拶がわりにマスターのお尻を撫で、こんどの連休にスズキ釣りの一泊旅行にいかないかと誘う。マスターが無二の釣り好きだということを、知っての誘いだ。
案の定、マスターは小さな眼をかがやかせて、それはぜひ行きたい、ついでに藤井先生も誘ったらどうかと言う。
――スズキ釣りは以前、先生に連れて行ってもらったことがある。あれは面白い。針にかかったときの手応えは、まるでアノときのクライマックスに似ている。それに先生は、二度とお目にかかれないような、すごい大物を釣り上げた――と言う。
聞いていて、浜やんの負けず嫌いがむくむくと頭をもたげ、心安らかでなくなった。
どれくらいだったと聞くと、マスターは、おぼつかなげに両手をひろげる。
それを見て、浜やんは軽蔑したように、鼻をならした。

「なんだ、それくらいなら、並みじゃないか」
「そうかなあ――先生のは、でかいと思ったけどなあ」
「あの人のでかいのは、態度とお尻と、タマタマだけだよ。――私が釣ったので、最高はこれくらいあったかな」
浜やんは精いっぱい両手をひろげて、大きさを示した。
そこでマスターが、急に黙りこんだ。彼が静かなのは感服している証拠だ、と浜やんはますます活気づいて続ける。
「まあ、そのくらいなら、年寄りにしては健闘してる、と言っておきましょ」
「――」
「しかし私の釣ったのにくらべれば、大人と子供の差だな」
「――」
「小さい、小さい」
「――」

そのとき浜やんは、うなじがチリチリするのを感じた。理
[3]次へ
[7]TOP [9]目次
[*]感想
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35b