(4)堕ちた神父
老神父と肉体の契りをむすんで一週間後に、佳代はふたたび神父の部屋をおとずれた。
目の前で、若い女が全裸になったとき、こんども神谷清児は、甘美な誘惑に抗しきれなかった。いや、むしろ、彼のほうで半ば期待していたことだった。いったん姦淫という業火を点けられた老体は、もはや歯止めのない欲望の世界に呑み込まれていた。
そして今、小さな炎が、衰えた肉体のすみずみで燃えあがり、消しようのないほど大きくなっていく――。
最初は佳代がサービスした。椅子に腰掛けた神父の前に屈み込み、聖なる杖を口に含んだ。湿った温もりに包まれて、往年の力を取り戻した肉根は、まがまがしいほど隆起して、とても古希間近の老人の持ち物とは思えないほどだ。
佳代は幸せだった。そして神を信じた。いま神は彼女にごほうびとして、すばらしい杖を与えてくださったのだ。大きくて、すべてを頬張ることは出来なかった。それでも脈打つなめらかな感触が、彼女をうっとりとした気分にさせていた。
そのあと場所を変え、ふたりしてベッドに横たわった。
今度は神父が主導権をにぎった。小さな手が、佳代の胸から腹に這い進み、茂みをかき分け、濡れた洞穴を探りあてる。そこは湧き出る泉で、絹のようになめらかになっていた。
手入れの行き届いた器用な指先が、肉の裂け目にとどまり、敏感な部分をもみほぐした。
佳代は呻き、のけぞり、下腹を強く押しつけた。
清児は、女が軽いオルガスムをむかえると、手を退けた。
ついで、結合する前に女体をまじまじと見た。みずみずしくて、甘美なる罠――。老いてなお、自分でも信じられないほどの充実を下腹部に覚えた。まるで、悪魔が自分の体に乗り移ったようだった。
彼は女の腿を開き、若々しい弾力に満ちた体に覆い被さりながら、あてがい、ゆっくりと慎重に突き入れた。
洞穴はなめらかだった。半ばまで入ると、しばらく動きをとめた。
女の両手が伸びて、清児の尻をしっかりと掴みながら引き寄せ、彼のことごとくを呑み込もうとした。
清児が律動的に動きはじめると、女は歓喜の叫び声をあげた。
老人のしたたかな腰のうねりに、佳代は狂おしく喘ぎ、快楽の渦にのみ込まれていった。神父の老根は、いまや往年の力をとりもどして、隆々と脈打ち、濡れそぼつ粘膜の壁をうがち、摩擦し、押し広げながら行き来している。
佳代が身体を硬直させて、絶頂にのぼりつめるのがわずかに早くやってきた。だが、体内で老根から弾けた聖なるほとばしりが、さらに彼女の絶頂感をたかめた。
神父の動きがとまり、ぐったりとした小柄な肉体がのしかかってきたとき、彼女は嬉々として受け止めた。
ふたりは息遣いが治まるまで、繋がったままじっとしていた。
ややあって、清児は女から抜け出て、仰向けに寝そべった。
女が帰る気配に気付いたが、そのまま脱力して横になっていた。
しばらくして、清児は意志の力で起き上がり、シャワーで身を清めた。そのあと法衣に着替えて、前と同じく礼拝堂に行って祈りを始めた。
佳代はすっかり満足しきって、暗い夜道を夢遊病者のようにゆらゆらと歩いていた。情事にほてった体に、夜の冷気が心地良かった。
彼女の内部では、最前咥え込んだ神父の偉大な杖の感触がのこっていた。最後にいくとき、歯をくいしばり、こう惚とした表情を浮かべた神父の顔に、神々しさを覚えた。
(こんどは神父さまと、どんな体位でやろうかしら?)
それを思って、彼女はにんまりと微笑んだ。
「よう、ママ、だれとやってきたんだ?」
暗闇から人影が浮かび上がって、彼女のほうに近づいてきた。男は中年の日雇い労務者で、彼女の店の常連客だった。
彼女はその男と性交したことがあったが、オルガスムを感じるどころか、惨めな気持ちになっただけだった。
「ふん、あんたには関係ないよ」と佳代は言い返して、先を急いだ。
男は彼女の前に回りこんだ。
「まだ、やり足らんだろ。どうだ、口直しにおれとちょっと楽しいことをやろうや。おれのデカマラをくわえさせてやるぜ」
「あんたのしょぼくれたモノじゃ、満足できないよ」
佳代はあざ笑った。
男は怒りもせず、彼女の顔をいやらしい目つきでみながら、片手にぶらさげたビールビンをぐいとあおった。
「ママ、おれたちも仲間に入れてくれ」
背後から声が聞こえて、彼女はぎょっとした。
これも店の客がふたり、暗闇に立っていた。ランニングシャツに着古した作業ズボン。彼らも日雇いの労働者だ。男たちは下卑た笑みを浮かべて、彼女に近づいてきた。
「ろくでなしども!あんたたちのフニャチンじゃ、満足におっ立つかどうかもわかりゃしない。ほっといてよ!」
佳代はわめきたてた。それに応えず、男がほかの仲間に目配せしながら、のんびりと言った。
「じゃあ、おっ立つかどうか試してみようぜ」
アッという間ので
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