子供の頃、絵はそこそこ上手かった。でも絵の道をめざすほどでもなかった。
社会人になってからは、絵も滅多に描かなくなった。
再び絵を描き始めたのは、長年勤めた会社をリタイアしてからである。
あまり大っぴらに言えない私の性癖――年配の男性好き――を題材に、物書きを始めたのも、この頃からである。
スタート時点は最初に文章ありきだった。つまり、男性同士の愛情の世界を文章で綴っている内に、視覚的にも表現したいと挿絵を描き始めたのである。
インターネットの普及は、性画を描く上でおおいに役立った。
欧米のゲイサイトを閲覧すれば、その種の画像は豊富にある。
(ふむふむ、バックからはこんな体位も色っぽいな)――なんて、何かと参考になる。最近では日本でも、サムソンビデオなど年配者が登場するゲイビデオが普及してきて、日本人同士の絡み画像も見られるようになった。
さて、ゲイ小説も数を重ねるにつれ、アイデアも枯渇してくる。
こんなとき、手慰みに描いた絵が役立つこともある。絵を見ていると、あらたに面白いアイデアが浮かんでくるのだ。
絵は想像力を喚起する。
例えば好みの熟年タレント(私好みは、今は亡き小林桂樹や松村達雄、谷啓、大滝秀治――等々)を絵に登場させて、あんなことやらせたり、こんなことやらせたり、私の好き勝手に弄ることができる。
とにかく絵の世界では、衣服を着たどんな立派な人物だって、裸にできる。しかも、もっとも脂の載った年代に若返らせることも可能だ。
(この人は大きそうだな)とか(あっ、この人のは可愛らしい)――なんて、顔立ちや体型から勝手に想像をふくらませる。
また絵を描くうえで、デジカメもよく活用する。
旅に出たり、行楽地に出かけたりしたとき、風景や人物をデジカメに記録する。そして後日、気に入った映像を組み合わせて、絵の中で合成して楽しむ。
私が挿絵を描くときよくやるのは、この手法である。
私は真面目な(?)風景画も描くが、絡みの挿絵を描いている時が、一番幸せな気分になる。心ワクワク、絵を描きながらも、つい淫らな指が股間に下がる。
もちろん、その種の絵を描くときは、女房の目を盗みながらである。幸いなるかな、日中、女房はほとんど外出している。
今日は街に出かけて、ペン先と黒インク、それに水彩絵の具を購入した。
そして、心ウキウキ描いたのが、下の挿絵である。
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