(3)ご発展部長

植田叉次は、社内にいる時間が増えていた。彼に代わって吉田部長が、外回りの仕事をやりだしたからだ。それも仙台に限らず、他都市の営業所にも出向いていた。たいがい、運転手の大内を一緒に連れていた。
叉次は、吉田が来てから支店の雰囲気がじょじょに変わってきたのに、気づいていた。
早朝ミーティングが行われるようになり、意見が活発に飛び交った。その中心には、いつも吉田部長がいた。
吉田の活躍と共に、叉次は、自分の存在感が薄くなっているのを感じた。
(もう自分の役目は終わったのか。そろそろ引退すべき時期なのか)
彼は自問自答した。そしてどうしても、吉田に思いが至る。
叉次は、吉田が嫌いではなかった。いやむしろ、彼の行動力を認め、のんびりとした性格に好感さえ持っていた。
それに人を引き付ける魅力――。
叉次は、あの気難しい運転手の大内でさえ、吉田に対して、愛情と言えるほどの親しみを抱いているのに気づいていた。
しかし、気になることがあった。
吉田はよく、叉次の体に腕をまわしたり、尻を触ったりする癖がある。その行為は、吉田の人懐っこい性格からきたものだとは分かっていた。
それでも、吉田に触られたとき、思わず声が出そうなほど気持ちが良いだけに、逆に落ち着かなかった。――ちょうど商工会議所の鳥居に感じているように。
それに、吉田の男らしい優しさや、逞しさを内に秘めた健康的な肉体に対して、漠然とした恐れを抱いていた。その恐れがなんであるのか、叉次は理解できていなかった。
そして思った。大野常務が、わざわざ部長クラスの吉田を支店に寄越したのは、ひょっとして自分の後継者のつもりではないか?
再び『引退』の二文字が頭に浮かぶ。
今度本社に出張したとき、大野常務に相談してみよう。引退すべきかどうか、常務のお考えを聞いてみるんだ――。

――**――

和之は、大内の運転する車に乗って、のんびりと窓外の景色を眺めていた。これから郊外にある、秋保温泉に向かうところだった。
そこには川勝会長が待っている。地元不動産会社の経営者で、でっぷりと太った70代の老人だ。鳥居会長に紹介されて以来、お付き合いを続けているが、鳥居同様、ウケの愛好者だった。
しかし鳥居と違うところは、さほど風評を気にしていないことだった。今夜も堂々と、和之と同じ部屋に泊まることになっていた。

和之は運転席にいる大内とも、すでに親密な関係を結んでいた。大内は、でっぷりとした貫録と威圧感でよく超大物の役をやっていた昔の映画俳優に似ている。
和之は運転手と行動を共にするうち、この61歳の独身者の男色嗜好をすぐに見抜いた。無愛想の鎧を着ているが、それは自分の性癖を隠す防衛本能からきているようだ。
この10歳年長の運転手に、男色の手ほどきをするのに、さほどの時は要しなかった。東北エリアの出張に同行させて、ひなびた温泉宿に泊まった夜、酒を飲ませて誘ったのだ。
裸に剥いてみて、運転手のすばらしい身体に気付いた。恰幅の良い肉体は、指先が埋もれるほどやわらかく、色白のきれいな肌をしていた。でっぷりした腹の下には、ズル剥けの太い陰茎と特大の玉袋が重々しくぶら下がっている。しかも豊満な尻の狭間には、包容力のあるきれいな菊門が潜んでいた。
まずは肉太の男根を口で味わった。
チュボッ、ヌプッ、ブチュウ――。
「あっ、部長――あ、イキそうです――」
「まだ、いっちゃだめ。じゃあ今度は、私の息子をおしゃぶりしておくれ」

運転手がすでに経験しているのは明らかだった。まったりとした唇が亀頭を押し包み、器用な舌がチロチロと尿道の口をくすぐる。
「ああ――いい――」
和之はうっとりとした。
舌先が亀頭冠のくびれをじんわりと舐めまわし、竿に浮き出た太い血管伝いに舐め下げる。ついで亀頭全体が、温かい口腔に覆い包まれた。
そのまま奥まで、じりじりと呑み込まれる。
さすがに苦しそうな運転手の顔――。

しばらく運転手の口淫を楽しんだあと、結合することにした。
運転手は、上背は同じだが、体重は和之より10キロほど重い。そのでっぷりとした肉体を組み敷いて、背後からあてがった。
「ああっ――」
尻の狭間に怒張した亀頭を感じたとたん、運転手が声をあげた。その声が、悦びへの期待なのか、それとも苦痛への恐怖なのか――。

大内は四つん這いになって、目をギュッと閉じた。さきほど指と舌を使って、さんざん味わったモノ――磨かれた黒檀のような艶をもつカリ首、グンッと上向きに反り返った段状のくびれ、太い血管が縦横に浮き出た図太い陰茎――。これまで目にした男根とは、較べようがないほど見事な逸物だった。
それが今、後ろの穴にぴったりとあてがわれ、芯のある強さでニュルリ、ニュルリ、と円を描くように擦りつけられている。
ほどなく位置が定まり、中心部にじんわりと入って
[3]次へ
[7]TOP [9]目次
[*]感想
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35b