(5)前戯

陽三は最初、義父と交わっているのかと錯覚した。目を覚ました途端、ウズウズと沸き立つ快感。それも20代に若返ったような充実感だった。
両肘を後ろに立てて顔を起こすと、自分の股間に、家主が顔をうずめているのが見えた。小さな顔の先に、ギンギンに張り詰めた肉根が見え隠れしている。自分のものだとは思えないほど大きくなっていた。
小さな口のもたらす快感は、急激に増大した。チロチロとしたもどかしい流れから、肛門にズンズンくるような渦が沸き起こり、身悶えするような大きな流れに変わっていく。
「ああ――いい――」
陽三は思わず声をあげていた。

奥村が顔をあげ、二人の目が合った。
そこに合意の印しを見たのか、奥村が体をずり上げてしがみついてきた。
陽三は戸惑いながらも、その体を受け止めた。奥村が抱かれながら、口づけを求めてきた。まるで親鳥に甘える雛のように。
唇と唇が触れ合った。ついで器用な舌がもぐりこんでくる。舌と舌がねっとりと絡まった。陽三の男根を含んでいた口腔は、微かに塩っぱい味がした。
口づけをしながら、奥村の器用な指が動いた。
陽三の大きな乳首を軽く摘んでもみほぐし、爪の先で刺激を与える。そうしながらも、自らユカタの帯を解き、肩からずり落とした。裸になると、陽三の膝の上で、いっそうしがみついてきた。

こんどは陽三が、主導権を握る番だった。
奥村の裸は、体毛が無く、子供のようにすんなりとしていた。それでいて程良く脂肪がのって、しっとりと手に馴染む。
その体を愛撫しながら、奥村のフンドシの紐を解いた。小振りだが、包皮が剥けて形の良い男根が隆起している。その男根から尻にかけて、揉むように愛撫すると、奥村が気持ち良さそうに喘いで、あごを反らせた。
陽三はそのとき唐突に、相手の尻に入れてみたいという強い欲望を覚えた。その気持ちを表すように、尻の狭間に指を潜り込ませた。
待って!――奥村が小声で言って立ち上がった。

戻ってきた時には、手に小さな容器を持っていた。ラブオイルの容器だ。
奥村が脚を開いて、自ら尻を差し出した。丸っこい可愛らしい尻だった。陽三は指を添えて、そっと開いてみた。色素の薄い皺が集まって、どことなくのんびりとした表情――。

前戯のやり方は、口うるさいほど義父の指導を受けていた。
(そうじゃない!すぐ尻穴を揉むんじゃなく、周りからじんわりと攻めろ)
(もっと緩急、強弱をつけろ。触れるか触れないかの羽毛のタッチ。そこでグウっと指を突っ込む)
(いいか、性交は肉体だけの交わりじゃない。心の交わりだ。相手が想像力を逞しくするように、やるんだ)
陽三は、人差し指と中指の腹にラブオイルを垂らすと、柔らかい狭間に沿って愛撫した。徐々に中心部に向かって円を描く。それも触れるか触れないかの微妙なタッチで。
早く触れて欲しくて、皺の膨らみがヒクヒクと蠢いている。相手が想像力を働かせている証拠だ。
そっと中指を蕾にあてがった。
ヒクリと動く。
じんわりと圧力を加えると、吸い込まれるように入るが、すぐに肛門括約筋の締めつけに出会った。
それ以上奥に入れずに、入口部分で戯れるように、ヌプッヌプッと指を蠢かせる。奥村がすすり泣くような声を上げ、尻をもどかしそうにうねらせた。
そこで指を、ヌヌウッと奥まで挿入する。
ひっ!はああ――。
奥村が、あごを反らせて喘いだ。


18/06/10 07:38更新 / 神亀

[5]戻る [6]次へ
[7]TOP [9]目次
[*]感想
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35b