(4)春情

食事の間、二人の性格を反映して、もっぱら昭彦が話しかけて、陽三が言葉少なに受け答えした。
会話が進むにつれ、二人に共通点が多いのが分かって、親近感が増してきた。
共に65歳、妻に先立たれて独り住まい。
しかし二人とも、人に言えない秘密――男色経験については慎重に隠していた。
(――100パーセント、ノンケだな)
昭彦は胸の内で断定した。陽三のいかにも真っ直ぐそうな性格や、健康的な肉体から見て、まず間違いないだろう。
それでも昭彦は、陽三の姿を見ていると、気持ちが高揚してくるのを覚えた。
ユカタが小さいので、肉付きのよい胸が大きくはだけている。シャワーを浴びた顔は、血色が良く艶々としている。
実直そうに輝く目、太い鼻、重厚な口元――。全てが父性愛に満ちている。

一方、陽三も、今の世では珍しいほど親切な昭彦を見ていると、肌の泡立つような不思議な気持ちになっていた。
銀髪に小造りの目鼻立ち、背の低い丸みを帯びた体の線。まるであどけない子供のような雰囲気がある。あまりに可愛らしいので、見ているだけでなく、直にこの腕に抱いてみたいと思うほどだ。
食事が済むまでに、ビール瓶が2本空いた。昭彦は酒が強く、ケロッとしていた。
それに対し、体の大きい陽三は下戸だった。それでも勧められるままにビールを飲んで、顔を真っ赤にしていた。

陽三は気を付けていた。アルコールを飲むと、睡魔に襲われる癖があるのだ。その日も注意していたが、ついウトウトとしてしまう。
昭彦はそんな陽三に声をかけて、奥の座敷に連れていった。手早く敷布団を広げると、陽三に声をかけた。
「しばらく横になられたほうがいい。目が覚めた頃には、服も乾いていますよ」
陽三が従順に蒲団の上で横になると、その大きな体に薄い上布団をかけてやった。それから台所に戻って、手早く食事の後片付けをした。
何事も放置したままにしておかない。それが几帳面な昭彦の習性になっていた。
片付けが済むと、広縁に行って、洗濯物の状態を調べた。自分のものは殆ど乾いていたが、客のものはまだ湿っていた。
座敷に行って、そっと客の様子を伺った。内村はぐっすりと寝入って、軽く鼾をかいている。暑いのか上布団は外され、大股開きにユカタが大きくはだけていた。
そのとき、昭彦はあるものに気づいて、ドキッとした。
なんと、ゆるんだフンドシの端から、太い性器がこぼれ出ていたのだ。すっぽりと薄皮で覆われていたが、傘の開きかけた醒めた茶色の松茸を思わせた。
心臓が早鐘を打ちだした。無性に喉の乾きを覚えた。昭彦の頭の中で、欲望と理性が戦った。そして欲望のほうが勝った。

昭彦は震える指で、そっと触った。薄皮の下に、固太りの中身を感じた。柔らかく口を閉じた包皮の先端を見ていると、言いようのない親しみを覚えた。
握ったまま内村の様子を伺う。健やかな寝息をたてている。その素朴な寝顔を見ていて、昭彦はふと思った。
(ひょっとしたらこの人は、男色行為を拒まないのではないか)
食事の時の、内村の顔が思い出された。人の良さそうな笑みを浮かべて、昭彦に対して愛情さえ抱いているような表情――。
恐るおそるフンドシの布をずらすと、全容を晒した。薄い陰毛を背景に、ずんぐりと横たわる太い性器。もう一度掴んで、少し大胆に、握った手を動かした。包皮が大きな亀頭の上を、グニュグニュと滑るのが分かる。
軽く握ったまま、大きさを測るように全長を撫でた。
――と、それは不意に命を蘇らせた。手の中のものが急激に容積を増し、包皮の先端がめくれて、薄桃色の亀頭が露出した。
驚いて顔を上げると、内村は目を閉じたままだが、口をわずかに開いている。夢うつつに快感を覚えている証拠だ。

昭彦の頭の中で、何かが弾けた。無意識に顔を寄せ、唇をひらいた。握った性器の先端に舌を這わせ、そのまま指で皮を押し下げる。
ズルリと剥けて、綺麗な色をした亀頭の全容があらわれた。鼻を近づけて大きく息を吸う。――なつかしい匂いがした。
亀頭全体に舌をかぶせ、じんわりと口の中に呑み込んだ。それは口の中でグングン膨れてきて、くわえているのがやっとの大きさにまでなった。
いったん口から出すと、まるでピンクの茹で玉子のように、唾液でつややかに濡れ光っている。とても60代の男とは思えない、すごい勃起力だ。
陰茎部は太い血管が縦横に浮き出て、片手では握りきれないほど太く、弓形に反り返っていた。しかも、ドクンドクンと脈打っている。つい先程まで、親しみを覚えていた逸物が、今や雁首をもたげた男の凶器に変身している。
昭彦は、驚異の肉根に、夢中で舌を這わせた。グワッと盛り上がったカリ首に沿って、舌のザラザラした表面と、軟らかい裏側を効果的に使って、じっくりと舐めまわした。それからエラの窪みを集中して舐め、尿道の膨らみを伝って、竿の裏側
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