(2)

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電話の呼び出し音が三回鳴ると、男は電話をとって、ひとこと言った。
「タツだ」
電話の向こうで、ドスのきいた中年男の声がした。
「蓼科の別荘だ。スケと車で出かけた。スキー板を積んでな」
「別荘の住所が欲しい」
「ああ、すぐ調べる。応援は何人いるんだ?」
「おれひとりでいい」
タツは電話を切ると、支度に取りかかった。

スキーが好きだと言うだけあって、蓉子はうまかった。
目の前で、カラフルなスキーウェアーを着た体が、妖精のように右に左にと舞う。見事に調和された筋肉の動きが、彼女の描くなめらかな軌跡にうかがえる。
一郎は彼女の後ろについて、山腹の斜面を滑っていた。ひさしぶりのスキーは爽快だった。一面の銀世界に、太陽のあたたかい日差し。ほほを撫でる風が心地良かった。
ふたりは別荘に着いた早々、その足でスキー場に出向いた。へとへとになるまで滑りつづけ、別荘に戻ったときには、すでにあたりは暗くなっていた。
別荘の管理人はふたりのために、熱い風呂とバーベキュー料理を用意してくれていた。
ふたりは風呂からあがると、薪の赤々と燃える暖炉のまえで夕食をとった。
ワインで乾杯をし、この日のために特別に取り寄せた特上の神戸牛を、厚い鉄板の上で焼いた。蓉子は旺盛な食欲をみせて、出された料理をきれいにたいらげた。

食事のあと、ふたりはなかよくソファーに並んで、とりとめのない会話をした。
一郎はそっと腕を伸ばして、蓉子の肩を抱いた。彼女は、最初のうち緊張していたが、話すうちにすっかりリラックスして、一郎に体を預けるようになった。
「今日の滑りぐあいを見ていると、きみがお華やお茶をやっている姿は、とても想像できないな」
「あらっ、それって、私が跳ねっ返りって聞こえるけど――」
「もちろんそのつもりで言ったんだよ。――痛っ!」
蓉子が一郎のももをつねり、彼はおおげさに悲鳴をあげた。
「しかし、きみのおじいさんが言ってたのは、本当だな。おてんば娘って――」
ふたたび蓉子が腿をつねった。
「そんなオイタをしてると、お仕置しちゃうぞ」
一郎は彼女の体を引き寄せると、頬にそっと口づけをした。
蓉子が驚いたように、一郎の顔を見た。
ふたりはしばらくお互いの目を見つめあっていた。それからごく自然に、一郎は蓉子の唇に自分の唇を重ねた。彼女は息をつめ、じっとしていた。

一郎は激しい欲望をおぼえていた。腕に伝わってくる弾む感触に、全身の血がざわざわと渦巻き、逆流してくる。すぐにでも、腕の中で息づく、温かい肉体とひとつになりたかった。一郎は衝動的に言った。
「きみが好きだ。ぼくと結婚してくれ――」
「でも私、まだ大学に行ってるのよ」
「学生が結婚しちゃあいけないっていう法律はないよ。ぼくと結婚してほしい」
蓉子は彼の腕のなかで顔をうつむけていたが、そっとうなずいた。
それを見て、一郎は幸福感でいっぱいになった。彼はふたたび唇を重ねた。彼女がかすかに唇をひらき、彼を受け入れた。
ふたりはぴったりと体を寄り添わせて、夢中で口づけをした。
やがて、いよいよ興奮が募ると、一郎は蓉子の肩を抱いたまま立ち上がらせて、興奮にかすれた声でささやいた。
「さあ、こちらにおいで」

ふたりはベッドの脇で、生まれたままの姿でお互いを見つめあっていた。
一郎が服を脱がしてやるときも、彼女は従順にその場に立っていた。彼女はすばらしい肉体をしていた。ふくよかな丸みをおびた乳房と平たい腹、ほっそりと締まったウエストから豊満な曲線を描くヒップライン、彼女の肌は純白のクリームのように、つややかに輝いていた。
一郎は彼女に近づき、そっと抱きしめた。彼女はかすかに震えていた。ふたりは立ったまま、肌を密着させ、おたがいの温もりを感じとっていた。一郎の手が、なめらかな曲線をたどりだすと、彼女が小さくあえぎ、体を押しつけてきた。
いよいよ期が熟すると、一郎は蓉子の体を抱き上げ、ベッドの上にそっとおろした。彼女は潤っていた。
一郎がひとつになろうとしたとき、彼女の体が震えだし、しがみついてきた。
「大丈夫だよ――大丈夫。さあ、体の力をぬいて――」
一郎はなだめるように言いながら、あてがい、位置を確かめた。
「あっ!ああっ――あっ――」
硬く隆起したものが、処女のふくらみを割って押し入ると、彼女はあごをのけぞらせて、苦しそうにあえいだ。
一郎のほうはそれどころではなかった。熱く滑らかなものに包まれた途端、息の止まるような快感に、われを忘れた。衝動的に蓉子の肩をおさえ、深々と突き入れた。湿った肉の襞にぴっちりと押し包まれ、彼はうめき声をあげた。
結合部を通じて、蓉子のはちきれそうな若い息吹が伝わってくる。熱い激流が、うねるように次から次へと襲ってきた。
「ううっ――蓉子――好きだ、好きだよ!」
一郎は腰をうねらせ、
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