目 次
ふるさとU - (4)
(4)

わたしたちは火照った体を鎮めるため、素肌の上に浴衣を着て、宿の屋上に出た。手すりのそばにベンチが置かれているが、誰もいなかった。
さわやかな微風が、肌に心地よかった。
ベンチに腰掛けると、昇さんの小柄な体を膝の上に乗せた。それから口付けをした。
唇を合わせながら、浴衣の下に手を差し入れ、蕾に指をあてがうと、いつ塗りこめたのか潤滑油らしいぬめりがあり、そのまますんなりと指が吸い込まれる。
秘門を揉みほぐすように、指をうごめかしながら、昇さんの耳元でささやいた。
「部屋でやろうと思っていたが、準備はよさそうだ。ここで受けてみますか」
昇さんは、わたしにしがみついたまま、黙ってうなずいた。
「じゃあその前に、わたしのチンポにお湿りをください」
昇さんはすぐに理解した。膝から下りて横に腰掛けると、わたしの浴衣の前を開き、すでに勃起している男根を口に含んだ。
年季が入っているだけあって、上手だった。
さも愛おしそうに舌を這わせ、口いっぱいに頬張る。それから肉根にそって、亀頭から根元までゆっくりと抽送させだした。
わたしの男根は大きいほうだが、その全長を喉の奥まで呑み込んでしまうのだ。征さんでも、ここまでは呑み込めない。
亀頭部が喉粘膜を押し広げながら、なおも奥に呑み込まれる感触は、思わず声が出るほど気持ちよかった。

このままでは、あまり楽しまずにいってしまいそうだった。わたしは慌てて老人の尺八を止め、腰の上に跨らせた。
片腕で老人の小柄な体を抱いたまま、亀頭の先を柔らかい蕾にあてがった。それから老人の体をじょじょに下ろした。
すこしずつ亀頭が埋まっていく。その挿入感がなんともいえないほど良い。
昇さんは、カリ首が通過するとき、苦しそうに顔を歪めたが、あとはしっかりとわたしの体にしがみついて、すすり泣くような声をあげた。その様子は、男の性器を受けながら、募る快感に耐えているようだった。

老人の小さな体の中に全長を埋めたまま、しばらく動かずに、快感にうっとりとした可愛らしい顔を見守った。
わたしたちは浴衣を着ていたので、おそらく外見には、下腹部で深く繋がっているとは分からなかっただろう。
「どうです、気持ち良いですか」
わたしの問いかけに、昇さんは声に出さず、黙ってうなずいた。
「わたしの親父と比べてどうですか」
それは聞いてくれるなと言うように、昇さんはイヤイヤをした。
「じゃあ、親父はこんなことが出来ますか」
わたしは肛門に力を入れて、老人の直腸内に嵌めた陰茎を、ビクリといきませた。
ああっ――老人が小さく喘いだ。
そのまま断続的に、陰茎だけをビクリビクリと痙攣させた。
これをやれば、征さんはいつも悦んでくれたが、この老人とて例外ではない。しかもこの老人の直腸は、男根の動きに敏感に反応して、微妙な収縮を繰り返している。

昇さんの可愛らしい顔を見ていると、思いっきり泣かせてみたくなった。そこで深く繋がったまま、老人を抱いて立ち上がり、手すりのところまで歩いていった。
歩くにつれ、体内に埋まった亀頭の位置がずれるのか、昇さんはわたしの胸に顔を押し付けて、快感にむせび泣いた。
手すりのところに行くと、老人の尻をかかえた立ち姿で、下からクイックイッと突き上げた。
昇さんが声に出して泣きはじめた。
その声に励まされて、ますます力が湧いてくる。老人の双丘を掴んで持ち上げながら、半分ほど引き抜き、次いで弾みをつけて根元まで落とす。
「どうだ爺ちゃん、いいか。どうだ、これは――お、締め付けた――ううふっ、いい」
わたしは無意識に声を上げながら、老人の菊門を犯し続けた。
昇さんの泣き声が大きくなってきた。
老人の直腸は、すっかりわたしの大きさになじんで、驚くほど滑りが良くなっている。このままうねりに任せて、老人の体内に精液を送り込みたくなったが、ぐっと我慢した。
(――まだ早い。もっと楽しまなくちゃあ)
30分ほど屋上で交わってから、わたしたちは休憩室に戻って、ビールで喉を潤した。
それから個室をとった。

「うう――すごい」
わたしは呻いた。快感の細波が、体中を駆け巡る。
「こんなに具合のいいのは、初めてだ――」
昇さんは、わたしの腰に馬乗りになり、ゆるやかに腰をうねらせている。
「ああ――」
わたしはまた、吐息をついた。
腸壁が、とろけるような柔らかさで、吸い付いてくる。老人の直腸内にすっぽりと納まった陰茎は、この数年なかったほど、固く、大きくなっている。
昇さんが、うねるように大きく深く腰をうねらせた。
「はああっ――いいぃ」
耐えきれずに、わたしは呻いた。



充実した力の渦巻く肉根が、小さな体の奥深くに吸い込まれていく。襞のひとつひとつが絡みついて、生暖かく濡れて蠢く――。
ヌプッ、ビチャ、ブニュウ――。
太い陰茎にすっかり馴染んだ腸壁は、どこまでも柔らかく、どこが入り口なのか、どこが行き止まりなのか、判然としなくなる。
肉棒が我慢しきれないように膨らむ。
わたしは懸命に耐えた。この悦楽を、まだ終わりにはしたくなかった。
「あはあ――ああ、いい――あああ」
目を閉じ、口を半開きにして、善がり声をあげる老人の顔を見ていると、愛おしさが募る。
わたしは繋がったまま、上体を起こして、老人の体を引き寄せ、むさぼるように口づけをした。

しばらくして、体位を変えた。
老人をうつ伏せにし、尻だけを高く掲げさせた。この体位が一番、相手を犯しているという、サディスティックな気持ちにさせる。
白桃のような尻を開くと、隠微に濡れた秘門が、誘うように口を開けかけている。
わたしは、自分でも信じられないほど膨れ上がった亀頭をあてがい、蕩けるような柔らかみの中に突き入れた。
ヌッ――ズヌヌッ、グニューウ。
あふうっ!いいぃ――
昇さんが背中を反らせて、悦びを露わにする。
相手が父の愛人だという後ろめたさは、すっかり頭の中から消え失せていた。老人の器官は、まるでわたしのためにあつらえたように、ぴっちりと吸い付き、うっとりとする快感を与えてくれる。

わたしは無尽の精力を感じながら、腰をくりだした。
ググッと奥深く突っ込んで、ズズズッと抜ける寸前まで引く。傘の開いたカリ首が、かぎ針の役目を果たして、柔らかい腸壁をえぐるように摩擦する。
「ひいいっ!」
昇さんが感に耐え切れぬ声をあげて、顎をのけ反らせる。
わたしはじょじょに動きを速めていった。
――チュボッ、チュボッ、ピチャ、ピチャ、ズブッ!
湿った音がにぎやかになる。

こんどは老人の体を横向きにし、丸められた尻の狭間に突き入れる。そのまま尻を押さえつけて、激しく抜き差しした。
激情が渦巻いた。
折檻するように、激しく、ピストンした。
動きは速く、速く、速く――。
我慢しきれなくなってきた。
老人もそれを察知して、盛んに肛門括約筋を閉めたり緩めたりする。
「ううっ――」
老人の中で、男根がいっぱいに膨らむ。息詰まる一瞬、体がびくりと痙攣した。
「うっ!――ああっ――」

二日市温泉から福岡の家に戻ったとき、何食わぬ顔で父と会話をするのに苦労した。
わたしは土産を渡し、伯母の近況を淡々と報告した。
父はいつもの穏やかな表情で、わたしの話を聞き、のんびりと言った。
「姉さんも、おまえに会えて喜んだだろう。それで、温泉には入ったのか」
わたしは返事をするとき少し躊躇した。昇さんが後ろめたそうに、こちらを見ている。
「――ああ、せっかく二日市まで行ったのだから、昇さんと入った」
父はなんの疑いも見せずに、明るく笑った。
「そりゃそうだ。せっかく二日市まで行ったんだからな。――いい湯だったか」
「ああ、とってもいい湯だったよ」
わたしは言いながら、どの温泉に行ったんだと聞かれたら、どう答えようかと迷っていた。まさか本当のことは言えない。おそらく父は、昇さんとあの温泉宿に行ったことがあるはずだ。
そこで、話題を変えた。
「ところで、征さんは何をしてるの?」
「ああ、お茶を入れてるんじゃないか。彼は、ほんとに気の利く男だ」
「庭の手入れは済んだの?」
「ああ、おおかた片付いた」
父は背後に顎をしゃくった。
「征さんが手伝ってくれたおかげだ。まったくもって役に立つ男だ」
父が人を褒めるのは、あまり聞いたことがない。しかし父の顔を見ると、嫌味を言っているわけでもなさそうだ。

そのとき征さんが、コーヒーをお盆に載せてやってきた。いつも以上に、血色の良い顔だった。庭で働いた効果だろうか。
征さんは、コーヒーをテーブルの上に移し替え、そっと上目使いに父のほうを見た。
父は、小腰を屈めた征さんの、でっぷりとした尻をチラリと見た。
ふたりのちょっとした仕草を見て、わたしは即座に悟った。
――今日、わたしが出かけているとき、父と征さんの間で何があったのかを。

                                 おしまい
[17/03/28 06:57 神亀]
前のページへ