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(11)横恋慕 |
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「タケ、来年は60だな。どうするつもりだ?」
「はあ、会社に残ってお世話になろうと思っています」 「なら積算部がいいな。お前が現場で培ってきたノウハウが活かせる。よし、俺から人事部に言っておく」 「ええ、ぜひともお願いします」 こうして吉井先輩との会話で、私の会社生活第2の進路が決まった。 私の名前は梅本武志、ゼネコンに勤めている。 会社に入ってすぐ、建設現場に出された。長年、現場管理の仕事をやって来て、60歳と言う年齢の節目を迎えた。 会社規則では本人の希望により、65歳まで働けた。ただしポスト職は外され、給料も何割か安くなる。 それでも働けるだけいい。私は60歳から本社積算部で働きだした。 吉井取締役は大学の2年先輩で、野球部でも一緒だった。もっとも先輩はチームを代表するスラッガー、そして私は選手よりマネージャーの役割が多かった。 この差は、会社に入っても変わらない。 先輩は現場管理の仕事からスタートして、現場所長にとどまらず、支店経営を任された。そして最後は、本社重役に抜擢されていた。 私はこの吉井先輩と、人に言えない仲になっている。 ある地方都市で、先輩が所長をやっている建設現場で働いていた頃、酔った勢いで、先輩と男色関係に陥った。 そのとき私は、尻の痛みとともに、私の中にある女の部分を知ったのだ。 先輩とは、職場が離れてからも、たまに逢瀬を重ねていた。そして私は、先輩に背後を貫かれることに、無上の悦びを覚えていた。 私は結婚して、東京のマンションには女房と二人の子供がいた。女房は農家の出だったが、大学で鍛えられたのか、世情に通じていた。それで私の男好きに気付いて、50を過ぎた頃から夜の生活を拒むようになっていた。 定年延長で働きだした5年間は、あっという間に過ぎようとしていた。時の経過を感じないのは、あまり波のない生活を送ったからだろう。 そんなある日、吉井先輩から電話があって、今夜付き合え、と言われた。声の調子から、会えば何をするのかは分かり切っていた。 上野のホテルの一室で、私たちは全裸で抱き合っていた。 「早いもんだ、もうすぐ65歳か。お前ともいよいよお別れだな」 吉井先輩は、私の性器をまさぐりながらつぶやいた。 常務取締役に昇格した先輩は、すっかり貫禄が付いて、老いてなお壮年の覇気を滲ませている。私より二歳上なのに、今もって私を背後から貫く元気がある。 それでも最近は、少し疲れているように見える。常務取締役という重責が、そうさせているのだろう。 私は先輩の身体に跨ると、上体を倒して頭をもたげかけた肉根をそっと掴んだ。 長年慣れ親しんだ男の道具――いつ見ても愛着が湧く。 そのとき、尻の狭間に息がかかるのを感じた。――後ろを見られている。それを意識しながら、先輩の性器に顔を近づけた。 かすかに懐かしい匂いがした。口を開き、先端をペロリと舐めてみた。 次いで口いっぱいに呑み込んだ。肉根が力を得て、芯が通ってくる。と同時に、容積と長さを増して、喉の奥まで潜り込んできた。 息苦しさが募ったが、その感触にうっとりとした。 ![]() 先輩の手が、私の尻を愛撫しだした。尻の狭間から背筋に沿ってぞくぞくとする快感が走った。 もっと触ってもらおうと、私は尻をグッと後ろに上げ、脚を広げた。器用な指先が、双丘の分かれ目から谷間に伝わり、菊座に触れた。 「あ――」 思わず菊座をすぼめた。 指が小さな円を描きながら、優しく秘肉を押し広げながら入ってくる。 「あ――ああ」 あまりの気持ちよさに、私は指に貫かれたまま尻をくねらせた。 「どうした、口が留守になってるぞ」 先輩の声がした。 私は気を取り直して、目の前の肉根を口に含み、ゆっくりと抽送した。先端が喉の奥に当たって、思わずえずくのを我慢した。 私の菊座では、指に代わって舌が参戦した。皺のふくらみをチロチロと舐め、蟻の門渡りをえぐるように舐める――。 どこか知らない高みへ連れて行かれそうな、不安な昂ぶりを覚えた。 不意に、固くとがらせた舌先が、潜り込んできた。 「うわっ!ああっ――」 強烈な快感が全身を突き抜けた。私は肉根から口を離して声をあげた。 意識の遠くから、先輩の声が聞こえてくる。 「そろそろドッキングするか」 先輩の一物は以前の硬さがないので、挿入するのに苦労していた。それでも何度か押し込んで、ついに頭の部分が肉襞にもぐり込んできた。 あとは比較的スムーズだった。菊門を押し開き、腸壁を摩擦しながら、どこまでも侵入してくるような気がした。 ついに先輩の下腹部が密着した。結合部は溶接されたように、寸分の隙間なく繋がっているのを感じた。 「すごい――タケ、お前の筒はいつ入れても、具合が良い」 目を開けると、先輩の肉付きの良い温顔が、快感に酔いしれた表情をしている。 (先輩はいつまで俺を愛してくれるだろう?) ふとそんな思いが湧いた。退職を間近にした私の哀愁だろうか。それとも先輩に感じた、忍び寄る老いだろうか。 私はそんな思いを無理やり拭い去って、いまある幸せに浸ろうとした。 でもその幸せは、長くは続かなかった。 先輩はしばらく抽送していたが、胸をあえがせ、腰の動きをやめた。 体内に差し込まれた逸物が、軟らかく小さくなるのを感じた。先輩だって、寄る年波には勝てないのだ。 ――*―― 退職したあと、しばらくの間、罪悪感のようなものが伴った。なにしろ40数年の間、働き続けて、それが習性となっていたのだ。 朝起きて、ふと気づくとシャツとネクタイを身に付けていた。あわてて普段着に着替えたが、なんだかそれだけで気抜けする。 暇を持て余す日々がつづいた。 ある日の夕方、散歩から家に戻ると、来客があって女房が相手をしていた。 「あら、やっと帰ってきた。カズさんが、老人クラブに入会しないかって、会いに来てるわ」 女房の横で、私と同年配くらいの男が私を値踏みするように見て微笑んだ。 「こんにちは。老人クラブの桧垣和彦っていいます。奥さんが言われたように、入会のお誘いに来ました」 「あなた入会しなさいよ。カズさんは男好きだから、あなたと話が合うわよ」 本人を前にずけずけと言う女房に、私はあきれてものが言えなかった。 桧垣が苦笑しながら、女房に向かって言った。 「梅本さん、そんなこと言っていいんですか?本当にご主人を、奪っちゃうかも知れませんよ」 「あら、いいわよ。何だったら、熨斗を付けて寄こしましょうか」 私が口をはさむ余地はなかった。私は成り行き上、入会申込書にサインした。 先に会員になっていた女房が、カズさんと気軽に呼んでいるのが気になった。 大体女房は男の見方が厳しくて、安易に心を許さない。それが、カズさんと呼んでいるのだから、よほど桧垣が気に入っているようだ。 その桧垣和彦は、私より一つ年上の66歳。立派な体格をして、父性愛に満ちた顔をしている。ビジュアル系の美男子ではないが、男にも女にも持てそうな、感じの良い顔だ。 嫌々ながら入会した老人クラブだが、意外にも楽しかった。その理由は一つだけ素敵な爺さん達と交わることが出来るからだ。 交わると言っても、男色的な意味合いではない。 確かに私は吉井先輩によって、漢の交わりの悦びを覚えた。ただしそれは相手が吉井先輩だからであり、誰とでもいいと言う訳ではない。 一方、子供の頃から心に深く刻み込まれた教え――お年寄りを敬い、大切にしなさい、という教えが染み付いていた。その教えは私にとって爺さん好きと同義語なのである。 だからお爺さん達と会話したり、一緒になってグランドゴルフをやったり、歌を歌ったりすることは、色恋抜きに悦びであった。 しかし――老人たちの中で、ノボルさんを知ったとき、私の純粋な気持ちは揺らいできた。 穏やかな顔におっとりとした物言い、中肉中背のまろやかな肢体――ノボルさんは、私の生殖細胞にズンとくるような、本理想と言うべき老人だった。 ノボルさんを見ていると、庇護する気持ちより、自分のモノにしたい――という思いが強くなる。 そして何事も、ライバル的存在の人間はいる。それが、入会の勧誘で私の家に来たカズさんだった。 彼は本気かどうか知らないが、クラブ内で「女より男が好き」と公言していた。そして平気で爺さんをハグしたり、尻を撫でたりする。 ほどなく私は、カズさんとノボルさんの間で特別な領域――二人だけが共有する秘密の花園があるのに気づいた。 秋に町内会主催で、一泊の鬼怒川温泉旅行があった。 最初は参加するつもりは無かったが、先に予約していた女房に用事が出来て、私が代わりに行くことになった。 バスの中でノボルさんの顔を認めたとき、俄かに心臓が高鳴った。少し視線をずらすと、カズさんの顔がある。少し気分が沈んだ。 二人との関りは、神の恵みか誰かの意図したものか、温泉ホテルに着いたときに始まった。なんと部屋の配分で、ノボルさんとカズさんの二人と同室になっていたのだ。 皆が一斉に入った温泉風呂は、大いに目の保養になった。町の老人たちが、前を隠しもしないで、浴槽や洗い場で思い思いの姿でいる。だらんと垂れ下がったのや、里芋のように丸まったのや、でんでん虫や、さまざまな色や形状の性器が、それぞれの人生の縮図のように陳列している。 風呂から上がると、宴会が始まった。日頃あまり話をしないお年寄りも、お酒が入って、和気あいあいとおしゃべりを楽しんでいた。こういうところは、日本の風俗の良いところである。 宴会が一段落して、割り当てられた部屋に戻ったとき、私は少し緊張していた。私が密かに思いを寄せるノボルさん、そしてノボルさんと特別の関係にあると思われるカズさんと、3人きりになったからだ。 驚いたのは、カズさんがノボルさんに言った言葉だった。 「じゃあ、ノボルさん、お尻をきれいにしてこようね」 そしてノボルさんは、バッグから直腸洗浄器を取り出して、トイレに向かったのである。 カズさんはごく普通の調子で、私に話しかけてきた。 「今晩はタケさんの特別歓迎会をしてあげますよ。ノボルさんが済んだら、あなたもお尻を洗ってきなさい」 言ったあとサワッと私の尻を撫でた。気持ち良さに思わず声が出そうになった。 カズさんはつづけて言った。 「あなたが経験あることは分かっていますよ」 その夜、私はカズさんとノボルさんに挟まれて、男色の極みを経験した。 二人は私の身体にとりついて、胸の乳首と股間の一物を、指と舌を使って同時に弄んだ。 私はただ喘ぎ声をあげるのみ、指と舌のもたらす快感の海に漂っていた。 カズさんが私の尻を広げ、蟻の戸渡から菊座にいたる秘所を舐めた。その間、足の指がひとつずつ、ノボルさんの口に含まれていく。二人と接触する部分のすべてが、赤ん坊の肌のように鋭敏になってきた。 やがて――恥ずかしいところをさらけ出した私に、カズさんが覆いかぶさってきた。カズさんは、吉井先輩よりはるかに逞しい力で、わたしの秘肛を押し広げ、奥まで入り込んできた。 息苦しさはあったが、痛くはなかった。いやむしろ、逞しい肉根のもたらす快感に、うっとりとしていた。 大きく押し広げられた菊座、腸壁をつうじて伝わってくる男根の震え――。そのすべてを鋭敏に感じていた。 結合部を覗くノボルさんに気づいた。見られていることで、なお興奮した。 カズさんの身体がうねり、体内に挿入された逸物が、腸壁を滑り、行き来した。 「ああ――いいっ――いい」 我知らず声が出てくる。徐々に動きが変化する。亀頭のエラがチュクチュクと入口の部分を摩擦したと思うと、グウーッと奥まで侵入する。ついで浅く深く滑脱し、ぐるりと回転する。 もう何もかもが飛んでしまった。 次に気が付いたとき、カズさんはノボルさんの背後を犯していた。 疲れを知らない肉棒が、老人の秘肛を攻め立てる。満々に張り詰めた亀頭のエラが見え隠れする。 健康的な肉体が、ノボルさんの背後を圧し、滑脱した。結合部から、湿った卑猥な音が、にぎやかに漏れ出ている。 カズさんが深く突き入れて、尻を回転させるような動きをした。 途端、ノボルさんがしゃくりあげて泣きだした。 二人が離れたとき、私は念願のノボルさんの身体にとりついた。 私にとって、夜は始まったばかりだった。 |
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21/09/02 21:49 神亀
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