目 次
義父の横顔 - (3)岳父は大学教授
ずっと昔、大学4年生の冬にスキー旅行に行った時だ。
来春の就職先も決まり、気がかりなことは何一つない。青空のもと、白銀の世界でスキーをやるのは爽快だった。気力は充実、こんなとき若い性欲が増すのは当然のことだろう。
旅館に泊まった夜、昼間目を付けていた女のもとに夜這いした。相手が嫌がらなかったので、調子に乗って2回やった。それが誤算だった。東京に戻ってしばらく経ったあと、女から電話があった。妊娠したと言う。
それからすったもんだした半年後、私たちは結婚式の披露宴会場にいた。そのときすでに、女の腹は大きくなっていた。
彼女は早くに母親を亡くし、父親と二人で生活していた。そして私も父を亡くし、母子家庭で育った。共に片親同士の結婚である。
世間一般の父親は、自分の娘が結婚前に孕まされたと知ったら激怒するだろうが、女の父親は違った。結婚式場の控室で親族紹介があったとき、よくやったと言わんばかりに私の手を握ったのである。

女の父親、つまり私の義父となる人は、その年代にしては大柄な体格をしていた。色の白い艶々とした肌は、娘に引き継がれたようだ。彼は大学の教授で、国文学を専門としていた。また片や、小説も書いている。
父を早くに亡くした私は、年配男性に淡い憧憬の念を抱いていたが、彼女の父親は、まさに私の本理想となるような人物だった。切れ長の目をした上品な顔立ちや、色の白い艶やかな肌、ふくよかな肉体は、私をあらぬ妄想に駆り立てる。
しかし彼の肩書が、私の熱情を鎮める。授業より遊びを優先してきた私は、大学の教授に苦手意識を持っていた。そのうえ、すでに彼は著名人で、たまにテレビに出演することもあった。

安アパートで新婚生活を始めた私たちは、子供を二人作り、私の給料が増えるに伴って、広いアパートに移り住んだ。ひとりで生活していた私の母も呼び寄せた。その母に子育てを頼んで、妻も働きだした。
その間、義父は独り住まいで、私たちの生活に干渉しなかった。義父は経済的に裕福であったはずだが、生活費の援助は一切してくれなかった。ただし、孫たちに対しては人並みに甘いお爺ちゃんで、孫たち限定使用という条件で、私の妻に養育費を与えていた。
どうやら義父が伝えるのは、自立の精神のようだ。

結婚して20数年の歳月が流れ、私たちは念願のマイホームを持ち、二人の娘たちも順調に育って、今や立派な社会人だ。そして私の母も、すっかりお婆ちゃんになっていた。
古希を迎えた義父は、今もって大学で国文学を教え、片や小説家としても活躍していた。義父の著書を何冊か読んで、彼の本質を知ったような気がした。
お堅い本と思っていたが、案に相違して気楽に読める本が多かった。義父は旅行好きで、ローカル線を使った旅や全国の温泉巡りなど、紀行文も何冊かある。
本の内容からは、結構自由奔放な考え方をしているのが窺える。それに男性同士の友情をテーマにしたものが多い。紀行文も、気の合った男の友人と二人で、旅をしているものが大半だ。
そんなある日、義父から電話があって、9月の4連休を利用して長野に行かないかと言う。「男だけのふたり旅もいいもんだぞ」と言うところをみると、私だけ来いということらしい。今や家族の誕生日以外、家族そろってやることも無くなっていたので、私は義父の誘いに乗ることにした。
(でも、今さら何でだろう?)一抹の疑問は残った。

9月の敬老の日と秋分の日が続く、4連休初日の土曜日、義父と私は上野駅で待ち合わせして、北陸新幹線に乗っていた。さすがに義父は旅慣れた服装をして、小型のキャリーバッグを引いてきた。
新幹線の中で、義父と向かい合って会話をするのは、ある種苦痛だった。なにしろ相手は高度の知能を持つ大学の名誉教授である。それに普段は、滅多に義父と会うことがない。だから何を話していいか分からなかった。
しかし有難いことに、義父のほうから話しかけてくれた。
「きみと二人きりで旅をするなんて、初めてだな」
「はい。これまで何度かご一緒したことはありますが、いつも家族がいました」
「きみ、少し硬いようだが、リラックスしてくれ。私は見かけほど、真面目人間じゃないんでね」
「はあ」
リラックスしてくれと言われても、すぐに出来るものじゃない。私がウジウジしていると、義父は席を変えて私の横に来た。恰幅の良い義父の身体が、私を少し圧迫する。
「どうだ、こちらのほうがリラックスできるか」
「ええ、まあ――」
「それで、きみは浮気したことがあるの?」
いきなりドキリとすることを聞いてきた。義父の著書を読んでいて、不良の勧めのようなことを書いているのを思い出した。で、正直に答えた。
「――あります」
「何人くらい?」
「――!」
私は一瞬、沈黙した。私はこれまで、主に東南アジア方面の海外出張が多く、行った先々で女を抱いてきた。それに国内でも、ちょっとした経緯で何人か抱いている。さすがにその人数は、義父に対して言えなかった。
私の沈黙に、義父は笑った。
「おいおい、娘に報告したりしないよ。何人だ?正直に答えなさい」
「――5人くらいです」
私は少なめに言った。実際は、その倍以上にはなるだろう。
義父は私よりも世慣れていた。
「ということは10人以上になるか。ヘソから下に人格はないって言うけど、真面目人間のきみは、まさにその典型だな」

私が反論しないでいると、義父はまたまた爆弾発言をした。
「それできみは、男と寝たことがあるの?」
「――!」
またもや答え辛い質問だった。年配男性に憧憬の念を抱いている私は40歳を超えた頃、出張先の台湾で2人の熟年男性とセックスした経験がある。現地のカラオケ店で意気投合した小父さんたちが、たまたまその方面の趣味の持ち主だったのだ。その場の成り行きでトリプルセックスをした。
私は否定しようとしたが、とっさに声が出なかった。義父はそれを肯定と受け取ったようだ。義父の手が、私の膝をそっと掴んだ。沁みひとつない、ふっくらとした手――肉体労働を知らない手だ。
「やっぱりな。きみは早くに父親を亡くしたと聞いていたので、年配男性に特別の思いがあるんじゃないかと思っていたんだ」
私の膝を掴んだ手が、微妙な動きをする。膝を撫で、太ももを撫でる――。
「それで――私のことはどう思っている」
「それは――素敵なお父さんだと思っています」
「私の尻に入れたいと思っているんだろう」
「――!!」
どうも旅の初めから私の予期しない展開になっている。次はどちらに向かうのだろう?
義父の手が太ももの内側伝いに、じんわりとさかのぼって、微妙なところに触れてくる。私はしっかり膝をとじて、防御態勢に入っていた。

義父が直接行動に出たのは、宿について露天風呂に浸かったときだった。
裸になると、義父は芸術品のような身体をしていた。大柄、ふくよかな身体は、色白で、きめ細やかな肌は沁みひとつない。男らしさは無かったが、温室培養のように脆弱な肉体は、逆に私の好き心を掻き立てた。
私の股間は、義父の裸を一目見たときから最敬礼状態だった。それをタオルで隠すのに、苦労した。
湯の中で、義父は身体を摺り寄せてきて、私の股間に手を伸ばした。
「想像通りだ、きみは立派なお道具を持っている。どれ、機能のほうはどんなかな?」
「ひっ!」
男根を握られて思わず声をあげた。私の分身はすでに、完全勃起状態だった。
「なんだ、もうこんなに硬くしちゃって。きみって本当にスケベなんだね」
自分のことを差し置いてよく言うよ、と思ったが、さしわたっての問題がある。
このままでは私の貞操が危ない――いや、すでに何人もの女性と関係して、そのうえ熟年男性とも関係して、そもそも私に貞操などと言うものがあったのかどうか――。



その夜、私は義父に翻弄された。
なんのことはない、義父は男色の超ベテランだった。
義父は手と口を使って、私の逸物を散々味わった。そのあと、豊満な肉体を差し出して、どうやって欲しいか、いちいち指示を出す。
「私は乳首が一番感じるんだ。まずは舌で舐めてくれる?」
そして、私の舌使いに、敏感に反応する。
「あっ!そうそう――ああ、すごくいい」
しばらくして、言われるままに股間の性器にとりかかる。タマタマも竿も身体つきに見合って大きいが、亀頭は薄皮がすっぽりと覆っている。皮を剥くと、きれいなピンク色の坊やが現れた。まるで童貞のそれのようだ。
口に含んで味わった。滑らかな舌触り。しかし技巧を凝らしてフェラチオしても、あまり硬くならない。
「よし、次は尻を舐めてくれ」
義父は両脚を抱え込んで、尻を開いた。
なんとも見ごたえのある光景だった。肉のたっぷりと付いた幅広の尻、その白い双丘を分ける淡いピンク色の谷間、そして中心部にひそむ卑猥なつぼみ――。
私は思い入れたっぷりに舌で舐め、硬くとがらせた舌先でつついた。
「あっ、いい――いいぞ」
義父は甘ったるい声をあげて、豊満な尻をくねらせた。

やがて、義父は四つん這いになって、受け入れ体勢に入る。
ここに至るまで、私は義父の命令に従って、操り人形のように動いた。そこには私の意思が入る余地は皆無だった。
普通、ウケはタチに対して控えめのはずだ。それは、太古の時代から変わらない――はずだ。しかし義父の場合は、まるでウケのほうが偉いんだ、と言わんばかりにあれこれ威張って命令する。
私はあてがうと、じんわりと突き進めた。
「ああっ!ゆっくり――ゆっくりとやってくれ」
義父がシーツにしがみついて、哀れっぽい声をだした。
わたしはニンマリした。(へーえ、意外に可愛いとこあるじゃないか)
大きな体の割には、入口が狭くて窮屈な感じだった。
それでも私は容赦なく、ズグググーッと突き入れていった。
「ヒーッ!ゆっくりやれってば」
義父は顎をのけ反らせて、苦悶する。
私はそれを無視した。これからは私の時間だ。マイ タ〜イム!
義父を完膚なきまでに痛めつけてやる。そんなサディスティックな気分で、腰の動きを速めた。
「うわあっ!くくくく――ひいいっ!」
夜のしじまに、義父の悲鳴が沁みわたった。
[20/11/05 09:14 神亀]
前のページへ
次のページへ