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(5)転勤命令

次の日から和之は、顧客のところに、植田支店長を連れていくことにした。彼を一人にしておくと、また悪い考えに取りつかれそうだったからだ。
植田支店長は、いつもの飄々とした態度を取り戻して、客先での会話も持ち味を発揮しだした。
そんな支店長に、和之はますます思慕の念を深めていった。肉体の交わりはなかったが、支店長がそばにいて、その体温と息遣いを感じているだけで、幸せな気分になれた。
夜、社宅の寝室でベッドに入ったとき、階下にいる支店長のことを想った。
(支店長は今頃、パジャマを着て、一人寂しく寝ているのだろうな)
和之は、よほど下に降りて行って、強引に老人の体を奪うという、劣情に囚われることもあった。近頃その想いは、ますます強くなっていた。
そして心なしか、支店長の態度もどことなく、和之に愛情を覚えているように感じた。
いっぽうで、客先に向かう社用車に乗っているとき、支店長は大内運転手と親しく会話をしながら、和之と大内の関係を疑っているように思えた。しかも、和之が懇ろになっている鳥居や川勝のところに表敬訪問した際も、支店長の目つきが気になった。飄々と受け答えしながらも、彼らと和之の関係を探っているような様子なのだ。
そんな植田支店長の微妙な変化を、和之は自分の意識過剰だと片付けていた。

10月の後半ごろから、建設工事の仕事が取れだした。これまでの努力が一気に報われたかのようだった。
川勝や鳥居の会社から注文があり、彼らの紹介先の企業からも、大小取り混ぜて、仕事が舞い込むようになった。
当然のことに、支店全員が大忙しだった。急きょ、本社からも応援部隊がやってきた。
そして、あっという間に年が明け、3月に入った。
仕事も順調に推移しているある日、大野常務が視察で仙台にやってきた。
支店が仕事の活気であふれているだけに、常務は至極機嫌が良かった。彼は植田支店長や社員たちの話にうなずき、建設現場に出向いては、工事担当者たちの労をねぎらった。

その夜おそく、吉田和之は、大野常務の宿泊するホテルの部屋を訪れた。風呂上りの常務は、浴衣姿で和之を出迎えた。一年前より少し太ったようだ。父性愛に満ちた温顔を久しぶりに見て、和之は熱いものがジンとこみ上げてくるのを覚えた。
二人は仲良く並んでベッドの縁に腰掛け、ワインを飲んだ。
「きみの活躍に乾杯」
常務がグラスを掲げた。
「ありがとうございます。それにしても、常務は、相変わらずお元気そうですね」
「ああ、体調はいいが、体の一部だけは元気じゃない。もう満足に立たんのだ」
常務は、自分の下腹部を物悲しそうに見たあと、和之の股間に手をのばした。
「きみのほうは、お世辞抜きに絶好調って感じだな」
「ええ、スポーツジムで水泳をつづけていますからね」
「それは感心だ」
常務はグラスをテーブルに置くと、和之のズボンの前を開いた。
「それにしても、一年足らずでたいしたものだ。東北支店の成約件数の伸びは、取締役会でも話題になっている」
「ずっと種まきをやってきましたからね。やっと芽が出てきたというところでしょう」
「きみはずいぶん大勢の年寄りに、種つけをやってきたんだろうな。これを使って――」
大野は、すでに固くなった和之の男根を、ブリーフの隙間から露出させた。
「いいえ、滅相もない。私は常務以外の男性とは――ああっ!」
亀頭が湿った温かいものに包まれて、和之は快感に喘いだ。

常務は抜群に尺八がうまかった。
最初は根元のほうに舌を絡ませて、ふくよかな唇でじんわりと亀頭に向けて舐めあげる。それから亀頭全体に舌をかぶせ、チュウチュウと吸いつき、鈴口からくびれにかけて、ねっとりと集中して舐めまわす。ついで喉の奥深く吸い込む。
ピチャ、チュプ、グチュウ――ンググ――。
和之は、たちまち深い快楽の渦に呑み込まれた。

しばらく大野常務の口淫を楽しんだあと、ふたりは裸になると、ベッドの上で本格的な行為を開始した。
和之は、うつ伏せになった常務の体に覆い被さり、深々と突き刺したまま、ゆったりと腰をうねらせた。
グニュ、ヌチャ、ニチャ、ブニュウ――。
「ああ――いい気持だ。ところで吉田くん、来月から九州の福岡に行ってもらうぞ」
大野常務が、さりげなく言った。
和之は、大野の癖をじゅうぶん知っていた。常務がさりげなく言うときは、相手に難しいことをやらせようとする前触れだ。
一年ほど前、和之が仙台に来る時もそうだった。しかし彼は、そんなことをおくびにも出さずに、腰をうねらせながら重役に聞いた。
「福岡ですか。ずいぶん急なお話ですね。なにかあったのですか」
「なあに、成績不振で黒田くんが困っているんだ。東北のほうは一段落ついたようだし、今度は九州支店を助けてやってくれ」
「――」
東京に戻る話ではなくて、和之はムッとしていた。

和之は無言で常務の背後から引き抜くと、重役を仰向けにした。それから、ぽってりした両脚を引き上げて、大きく広げ、その狭間に荒々しく突き刺した。
ズボッ!ズグググ、グンッ!
「ああっ痛いっ!おい、もっとやさしくやってくれ。――きみ、ひょっとして怒ってるのか?」
「べつに怒っていません。でも、あの話はどうなったのかな、と思いまして。以前、常務にお電話したとき、早く仕事の目途をつけて本社に戻って来い、とおっしゃっていましたが」
和之は、年配者の柔らかい狭間めがけて、大きく抽送しながら言った。
グチャ、ブチャ、ズブブブ――ズボンッ。
常務は、荒々しいピストン運動に喘ぎながら、のうのうと言った。
「あ、ああ――私がそんなことを言ったか。まったく覚えがないな」
そこで思いっきり突き上げられて、悲鳴をあげた。「ひえっ!うわああっ――ひいいぃ」

和之は常務の尻を下からかかえあげ、上向きになった狭間に勢いよく突き入れた。そのまま、くいっくいっと腰をうねらせる。
常務がすすり泣きはじめた。そのすすり泣きを聴きながら、和之はいっそう深く、力を込めて突き入れた。
「ひーっ!」
感に堪え切れぬ悲鳴――その途端、肉厚の秘門がキュウッと引き締まり、筋張った陰茎を締め付けた。
うっ!――思わず声がでるほどの快感が、和之の股間の奥から背筋を通って、一直線に脳天を駆け抜ける。



和之は結合したまま、常務の右脚を抱え上げ、体をずらしながら側位の形を取った。そのはずみで、張り詰めた亀頭が直腸のなかを深くえぐった。
常務が声を上げて泣きはじめた。軟らかい腸壁がもぐり込んだ陰茎の形に膨れて、根元まで呑みこみ、肛門括約筋が盛んに収縮を繰り返した。その得も言われぬ快感に、しばし、うっとりとした。
次に腰を引いていったん抜き去ると、常務の両脚を一杯に広げ、隆起した男根が秘門の中心に当たるように調節した。
常務が怖がるような表情で、嫌々するように顔を二、三度左右に振った。こんな刺激的な体位は初めてだったし、自分が未知の領域に連れ込まれるのではないか――そんな恐れを抱いているような顔つきだった。
構わず和之は、ググっと腰を押しつけた。
ズグググッと陰茎が豊満な尻にもぐり込んでいく。ふたたび常務が泣き始めた。
(今夜はおれの体を忘れないようにしてやる)
サディスティックな思いに駆られ、和之はむせぶように腰をうねらせた。

常務の泣き声が大きくなってきた。
「あああ――お願い、吉田くん――もうダメ――うわあっ!」
和之は常務の懇願に弱かった。彼は突き上げながら、常務の太短い逸物を扱いて、声をかけた。
「常務、イクときは一緒ですからね。いいですか、イクときは声を出して」
しばらく抽送と逸物の扱きを続けていると、常務が切羽詰まった声を上げた。
「ああっ!イク――イクッ!」
太った体がピクリと動いた。白濁した液体がドロリと出て、和之の指を濡らした。
それに遅れじと和之は尻の奥一杯に男根を突きさし、常務の体を固定したまま、どくどくと濃い精液を注ぎこんだ。
常務の顔を見ると、精液を受けながら目を閉じ、束の間の極楽を彷徨っているようだ。
射精を終えた後も、和之は男根を常務の尻の中でゆっくりと抽送させた。こうやって自分の性器で愛すれば愛するほど常務との絆が深くなる。
和之はようやく結合を解き、常務の体に覆いかぶさって、そっと口づけした。

――**――

「せっかく皆さんと親しくなれたのに、社命ですから、仕方ありません」
和之は支店長室で、植田と話していた。植田支店長は、大野常務からすでに聞いていたので、比較的冷静だった。それでも、和之の異動に対する不満は、顔にあらわれていた。
「正直言って、きみの異動については、大野常務に抗議申し上げた。でも、きみの将来のためだと言われて、了解せざるを得なかった」
支店長の言葉に、和之は内心、ニヤリとした。
(海千山千の常務にとって、植田さんを丸めこむのは、朝飯前だったんだろうな――)
和之は礼を言った。
「支店長には大変お世話になりました。家にも同居させていただきまして」
(――同じベッドで寝ることができなかったのだけが、心残りですが)
あとの言葉を胸の内でつぶやいて、和之は微笑んだ。
「いや、こちらこそ大変お世話になったよ。きみのおかげで、支店が蘇ったのだから」
「みなさんのおかげですよ。私は、きっかけを作っただけです」
「でも、川勝さんや鳥居さんと、すっかり仲良しじゃないか。あんなうるさ型で有名な地元名士たちを手なずけるなんて、きみ以外には出来ないことだ」
和之は支店長の言葉を、素直に受け止められなかった。老人の口ぶりは、自分と彼らの関係を知っているのでは、と思わせるようなものだったからだ。

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18/09/09 09:36 神亀

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