目 次
男の隠れ家 - (3)
(3)

もう一度シャワーを浴びた後、リビングでワインを飲んだ。
ソファーで体を寄せ合って、ワインを飲みながら、合間に口づけを繰り返した。飲み終わるとそのまま抱き合って、お互いの肉体をまさぐった。
「さっきはすごかった。まるでミミズ千匹の中に突っ込んだような感触でした」
滑らかな肌を愛撫しながら、俊郎は、先ほどの腸壁の動きを話した。
ターさんは、あまり覚えていなかった。ただ、強烈な快感に気が遠くなって、体の内部が勝手に痙攣していたようだと言う。
俊郎は、一度抱けば、相手の性癖を見抜くことができる。そしてターさんは、マゾヒストの傾向があると見抜いた。
試しに乳首を強くねじると、ああっ、痛いです!と言いながらも、ターさんの表情は陶然としている。
「おれは興奮してくると、すこし乱暴になるんだ。それでもいいのか?」
俊郎はターさんの体を荒々しく愛撫しながら、わざと乱暴な口調で聞いた。ターさんが声に出さずにうなずいた。

ベッドに戻ると、俊郎は大の字に横たわった。
ターさんは、さっそくサービスを始めた。俊郎の股間に顔を寄せて、男根を握り、顔中に擦りつけたり、匂いを嗅いだり、舌を絡ませたりする。
膨れ上がった男根を口いっぱいに頬張ったターさんは、幸せそのものといった、うっとりとした表情をしている。
「よし、次は茶臼をひいてみろ」
俊郎の言葉に、ターさんは未練たっぷりに、糸を引いて男根から口を離した。それから、俊郎の腹にまたがり、ゆっくりと腰を落としてきた。
カリが通過するときは、さすがに苦しそうだった。根元まですっぽりと納めると、ハアーと気持ち良さそうに息を吐いた。何度か上下して、通りがよくなると、尻を緊張させて、くわえたモノを締め付けた。
一度、二度、三度――括約筋が根元をキュッ、キュッと握り締める。それから串刺しになったまま、ゆるやかに腰をうねらせた。

俊郎のほうからは、あごをのけぞらせ、うっとりと目を閉じた穏やかな顔、年相応に脂肪がついて、それでいてウブな少年のように、すんなりとした肉体が見えている。
どれ、可愛がってやるか――。
俊郎は結合したまま、上体を起こして、ターさんの体を抱き寄せた。
ターさんの潤んだ目が何かを訴えていた。もっといたぶって欲しいのか、それとも優しくして欲しいのか――あどけないほど可愛らしくて、ちょっと虐めてみたくなる顔だ。
愛情が募った。俊郎はターさんをギュッと抱きしめ、乱暴に唇を奪った。舌と舌を絡め、音を立てて唾液をむさぼった。
ふたりの体がゆっくりと波打ち始め、動きがじょじょに熱を帯びてくる。
やわらかい腸壁が、硬直した肉棒に吸い付き、押し揉み、滑脱した。
えもいわれぬデリケートな快感に、狂気が入り込んでくる――。

繋がったままターさんの尻を両手で支え、ゆっくりと立ち上がった。そのまま歩きながら、小柄な体をお手玉するように、小刻みに上下に揺すった。
ズヌヌ、ズニュウ――。
自分でも信じられないほど硬直した肉根が、その全長を押し包む湿った柔らかい肉管の中を、震えながら滑脱する。
くくくっ――。
声を押し殺して、ターさんがしがみついてくる。
壁に押しつけて、激しく腰をうねらせると、ターさんが快哉の悲鳴をあげた。
抱きかかえたまま性交するのは、さすがに体力が続かない。息切れがして、ターさんの体をベッドの上に落として引き抜いた。
仰向けになったターさんは、大きく胸をあえがせながら、潤んだ瞳でこちらを見あげている。

呼吸が整ったところで、ベッドから垂れたターさんの両足を引き上げ、縁から突き出た尻の狭間にあてがった。じょじょに力を込め、亀頭部が入ったところでしばしとどまり、腰をたわめると、一気に根元まで突き入れた。
ズブブ、グニュウッ!
ひえっ、ふわあーっ!
ターさんが鋭く喘ぎ、体を反らせる。
内部は精妙な蜜壺のように、肉棒をぴっちりと咥えこみ、微妙な蠕動を送ってくる。
奥深く嵌めたまま、小さくゆっくりと抽送運動を始めた。
チュブ、チュブ、クチュウ――。
粘膜の管を愛撫するように、ゆっくりと優しく――。
腸壁を内部から押し広げる亀頭の位置が、微妙に変化して、ターさんが気持ちよさそうに尻をくねらせる。そのままターさんの片脚を押し上げ、横から深く突き入れた。
ひいいっ!
ターさんが顔をのけ反らせた。
「いいか。これはどうだ」
一気に引き抜いた。カリの部分が肉門に引っかかって、抜けるとき、ズポッと濡れた音がした。
ひああっ!
ターさんが喘ぎ声をあげた。
ゆっくり入れて、すばやく抜く。同じ動作を繰り返した。
ズポッ――ズポッ――。
亀頭が抜けるたびに、ターさんが善がり声をあげる。
ああっ、いい――すごく――いいです!
ターさんの前に手をやると、彼も勃起させていた。

息切れがして、小休止した。
俊郎は胸を喘がせながらベッドから出て、天井照明のスイッチをいれた。それまでベッドランプひとつの淡い照明が、一挙に全開放された。薄闇に慣れ目に、ターさんの白い肢体がまぶしく映える。
「よし、今度はバックから嵌めてやる。さあ、尻を出せ」
俊郎はあえて横柄に命令した。ターさんがベッドの上で横座りになって、まぶしそうに俊郎を見上げた。
「お願いです、蛍光灯を消してください。なんか、恥ずかしいです」
「何が恥ずかしいんだ。お前のきれいな尻を、じっくりと見ながらやりたい。さあ文句を言わずに、早く尻を出せ」
言いながら、ターさんの艶やかな頬を平手で叩いた。
ターさんは半ベソをかきながらも、目が喜びに潤んでいる。彼はおとなしくうつ伏せになって、枕を抱き、尻を後ろに突き出した。
恥ずかしそうに枕に顔をうずめるさまや、蛍光灯の明かりを受けて艶々と輝く白い尻を見ていると、肉太の男根がギンギンに力を漲らせてくる。
むっちりとした双丘をわし掴みにして、左右にグッと押し広げた。そこはさんざん突っ込まれて、熱っぽく色付いている。
やわらかく閉じた小さな開口部。その穴をふち取る、しっとりと濡れた淫靡な皺の寄せ集め。それらが鮮明に見えた。
「きれいだ、薄紅色をして――。じゃあ嵌めるぞ」
俊郎は右手で男根の中程を握り、張り詰めた頭をあてがうと、濡れた裏門の襞にググッとめり込ませた。
あっ!いやっ――うっ!くくくっ――。
ターさんが枕に顔を押しあてたまま、声を噛み殺す。
根元までズッポリと埋め込むと、味わうように抽送運動を開始した。
グニュ、ジュブ、ニュチュウ――。
腰をうねらせながらターさんの体にしがみついて、前に回した両手で乳首を強く刺激してやる。
ああっ、いい!ひいいっ――。
ターさんが感に耐えない声を上げた。

本腰を入れて、攻撃を始めた。濡れた肉筒が、力強く行き来する肉矢を覆い包み、絡まり、吸い込み、押し返した。
熱情が渦巻いた。残虐な攻撃本能のままに、差し出された狭間を責め立てた。
グチュ、ビチャ、ヌチュウ――。
滑らかなピストン運動――結合部のたてる湿った音が、卑猥さを際立たせる。
ああ――ああ――ああん――。
ターさんは荒々しい攻撃を受けながら、身悶えして泣きだした。
そしてあの刺激的な動きが始まった。くくっと締めつけて、ざわざわと脈動する。まさに快楽のひそむ肉壺だ。
噴火が近づいた。激しくピストン運動をしながら、ターさんの胸に両手を被せて、グニュグニュと揉みしだいた。

動きはじょじょに速く――ついには折檻するように激しく打ち込んだ。
ぽっちゃりとした白い尻が、杵で突かれる餅のように、上下に弾む。
バスッ、バスッ――ヌチャッ、ヌチャッ――。
肉のぶつかり合う音と、粘膜を摩擦する音がにぎやかに溶け合った。

いくときは、ターさんの顔を見ながらいきたかった。素早く正常位に戻って、前から激しく抜き差しした。ターさんは目をしっかりと閉じ、口をいっぱいに開けて、声にならない歓喜の表情を浮かべている。
動きは速く、速く――括約筋がググッと締め付けてきた。熱気の中で、ふいに大きなうねりが、股間から脳天まで突きぬけた。
うおおっ!
あっ!ひいいーっ!
ふたりの叫び声が唱和する。
熱い溶岩が噴出した。至高の一瞬――。
久しぶりに覚える、息の止まるような激しい射出感だった。
少し遅れて、ターさんの体にピクリと痙攣が走った。そのあと次から次へと、痙攣の連続だった。
ドクン、ドクン――。
ふたりの脈動が呼応し、じょじょに収斂していく。
力を失いかけた男根を、粘膜の管が柔らかく包み込んでいた。そこはトロトロに溶けた蜜壺のように、引き抜くと濃密な音がした。
弛緩したターさんの顔。うっとりとした慈眼が、俊郎を見ていた。涙で濡れていた。ピンクの唇も濡れていた。
そして形よく膨らんだお腹には、ターさんもトコロテンで放出した痕跡――粘液質のお湿りがあった。
(ふう――世の中には、こんなすごい壺の持ち主もいたんだ。俺もまだまだ世間知らずだな――)
俊郎は放心状態で、そんなことを考えていた。
                             木内俊郎、58歳の夏
[18/06/02 19:50 神亀]
前のページへ