かつて世界的な二枚目と言えば、アラン・ドロンだった。その彼とよく対比されたのが、ジャン=ポール・ベルモンドである。そして、私の好みはジャンの方だ。
ジャンはどことなくヌーボーとして、世間の常識からかけ離れたアウトロー的な雰囲気がある。その反面、物事に拘泥しない底抜けの明るさもある。アラン・ドロンの陰のある甘いムードとは違った味わいだ。
ジャンがスタントを自ら演じた『リオの男』以来、アクション俳優のイメージが定着したが、私が好きなのは、彼の初期の作品『勝手にしやがれ』である。
ジャン=ポール・ベルモンドは、ハンフリー・ボガートを崇める主人公役を演じた。ドラマ性の高いシリアスな内容だったが、その演技力は高く評価され、映画そのものは、これまでにない種々の斬新な撮影手法によって、ヌーベルバーグの記念碑的作品となった。
