■ 大輔と昌平 - 第六話 夏の夜の艶事
第六話 夏の夜の艶事
うだるような暑さも、夜になるとすこし治まってきた。
きょうは町内の夏祭。大輔と昌平は揃いのユカタ姿で、通りの縁台に腰掛けて、のんびりと行き交う人たちを眺めていた。
顔見知りの男女が、二人に親しそうに声をかけ、そして通り過ぎていく。彼らは二人が同性愛カップルであることを知らず、仲の良い親戚か何かくらいに思っている。
もちろん、中には事情を知っているお仲間もいるが、彼らは公衆の面前では慎重に振舞っていた。
この春、町内会長になったばかりの老人がやってきた。この老人もお仲間で、大輔たちとはゲイバーで知り合った仲だった。
会長は七十二歳、身長百五十五センチほどの小柄な体つきで、薄い眉毛と小さな目、ナスビ鼻の飄々とした風貌をしている。
「よう、お二人さん、いつ見ても仲がいいね」
町内会長が声をかけて、昌平の横に腰掛けた。すでにアルコールが入っているのか、すこぶる機嫌が良い。
「ああ、会長さんもお幸せそうで、なによりです」
昌平は、相手に合わせて明るく言った。
「なあに、昌ちゃんほどでもないよ」
肘で昌平の脇腹をつつきながら、会長は耳元でささやいた。「今でも毎晩、ダイちゃんのでっかいチンポを、入れてもらっているんだろう?」
会長のあからさまな表現に、昌平はあわてて回りを見まわした。さいわい近くには人がいなかった。
ところが、昌平の心情を逆なでするように、横から大輔が能天気に言った。
「会長さんこそ、でかいのをぶら下げてるそうじゃないか。たまには口直しに、昌ちゃんを味わってみるか」
「ダイちゃん!」
大輔をにらむ昌平の横で、会長がにわかに興味を持って聞き返した。
「本当に、昌ちゃんを抱いてもいいのかい?」
「ああ、会長さんなら、いつでもオーケイだ。でも肝心のモノは、おっ立つのかい?もう七十二になるんだろう」
「心配なんか要らん。今でも朝立ちしているんだぞ。じゃあさっそく、これからお前さん達の家に行こう」
「ちょっと待ってよ」
それまで、ひやひやして二人のやりとりを聞いていた昌平が、あわてて割り込んだ。
「わしの体について、勝手に取り決めしないでくれるか」
「あれっ、昌ちゃん、会長が嫌いなのか?」
「嫌いだとは言ってない。ただ――」
「だったらいいじゃないか。さあ帰るぞ」
話をさえぎって、大輔は強引に昌平を立ち上がらせた。
大輔たちの家に戻ると、三人は浴室でお互いの体を洗いっこした。お楽しみ前の、儀式のようなものだ。
町内会長は、思春期前の子供のような体つきをしている。ほっそりとして、体毛はほとんど無い。クリっとした尻は丸っこくて形が良いが、昌平の尻よりひとまわり小さい。
子供のような体つきの中で、これだけは正真正銘の大人の持ち物が、股座で重そうにぶら下がっている。
昌平が、片隅に設けられたビデで、いつものように直腸を洗浄しだすと、会長が近づいて自分も洗うと言いだした。どうやら会長は、大輔の大きな性器を見て、受けてみる気になったようだ。
それを聞いて、大輔が笑った。
「そんなの無理、無理。そんなちっこい尻じゃ、おれのデカブツを嵌めるのは無理だ」
「ふん、見た目で判断するな。ちょっと触ってみろ」
会長が小腰をかがめて、大輔のほうに尻を向けた。さっそく大輔が無遠慮に、尻の狭間に指を差し入れた。そこは思いのほか柔らかかった。太い指がすんなりと入る。
大輔は嬉しそうに言った。
「あれっ、会長、ウケもやっていたんだ。結構、使い込んでるじゃないか」
浴室から出たあと、三人は寝室に直行した。
町内会長が仰向けに寝て、大輔と昌平がその肉体にとりついた。
昌平は開かれた脚の間にうずくまって、カリの張った男根を咥えた。相手は自分より四つ年下だが、いま口にしている元気の良さは、年齢以上の開きがあった。
これまで何百回、何千回もの交合で鍛え抜かれたように、よく発達した亀頭は力強くカサが開いて、筋張った茎の部分は太い血管が縦横にのたくっている。それが薄墨をしみ込ませたような色と相まって、壮年男のふてぶてしさで張り詰めている。
大輔のほうは、しばらく会長の口を吸っていたが、攻撃の対象を乳首に移した。
少年のように平たい胸、薄茶色の乳首はけっこう大きかった。ザラリとした舌の表面と、軟らかい舌の裏側を使い分けて、乳首を刺激した。
「あっ――」
小さな体がピクリと反応する。
(へーえ、結構感度がいいんだ)
大輔は、ほくそえんだ。唇で挟んで吸いつき、ついで、軽く歯を当てて刺激する。
体のぴくつきが大きくなった。
そのうち会長が、大輔の性器を求めた。
大輔は体を起して、股間を近づけてやった。すかさず会長の右手が、大輔の亀頭を握った。ほの温かく、しっとりとした手だった。
「でかい――」
会長が感嘆の声を上げた。ついで、柔らかい手の平が、大きさを測るように、先端から根元までゆっくりと撫でまわす。
会長は握ったまま、太い陰茎に口を近付けた。小さな舌が大きく張り詰めた亀頭を味わうように、じんわりと舐める。
募りくる興奮に、大輔は会長の尻に突っ込みたくてうずうずしたが、老人の手の動きも舌の動きも、じれったいほどゆったりとしていた。
そのとき、会長が「おおっ!」と声をあげた。
目を転じると、昌平が後ろ向きに、会長の腰に跨っていた。丸っこい体が浮き上がり、沈み込んだ。そのたびに、豊満な白い尻に食い込んだ、赤茶色の陰茎が見え隠れした。
「ああ、いい――」
昌平は、会長の陰茎を直腸に吸い込みながら、うっとりとした。大輔の巨根とは比べるまでもないが、それでも気持よかった。
会長の陰茎は、優しく菊肛を押し広げて、愛撫するように腸壁を行き来する。しかも春先に経験した水原先生より、芯の通った逞しさがある。
昌平は味わうように、ゆっくりと尻をうねらせた。
そのうち会長が上になって、正常位で昌平を犯しだした。さすが男色のベテランらしく、慣れた腰使いで、スカリ、スカリ、と抜き差しする。
「ううっ、いい――昌ちゃん、いいオ○ンコしてるなあ。毎晩、ダイちゃんに可愛がってもらってたら、こんな良い味になるんか」
会長は、気持よさそうに腰をうねらせながら、昌平にささやきかけた。
次は大輔が楽しむ番だった。
会長は、大輔の開いた足の間にうずくまり、股間に顔を埋めていた。
器用な舌先がチロチロと亀頭部を舐め、くびれをなぞり、太い竿沿いに舐め下げる。
年季が入っているだけに、うっとりとするほどうまかった。
湿った滑らかな唇と舌が、満々と膨れ上がった亀頭をしゃぶり、吸いつく。そのあと、小さな口をあんぐりと開け、じりじりと奥まで呑み込む。
はたで見ている昌平には、会長の行為が奇術のように思われた。あんなでかいチンポが、小さな顔のどこに納められるのだろう?
しかし、昌平の驚きは序の口だった。
会長が大輔の大きな体に馬乗りになって、いよいよ結合しようとした。
昌平のほうからは、子供のような小さな尻、そして屹立してまがまがしく膨れた大輔の陰茎が見えた。その太さは、それを後ろ手に握る、会長の手首ほどもあった。
原爆雲のように膨れ上がった亀頭が、小さな尻の谷間に挟まれ、位置を調節するように前後に擦りつけられた。ついで小さな尻が、ゆっくりと呑み込んでいく。
見ている昌平には、結合はとても無理だと思えた。ダイちゃんの亀頭はあまりにも大きく、そして会長の尻はあまりにも幼かった。
大輔は仰向けのまま、何もしないで見守っていた。彼の腹にまたがった会長の顔は、真剣そのものだった。亀頭の一番太い部分が通過するとき、老人の顔がゆがんだ。
そしてふいに、関門を突破したのが分かった。巨大なマツタケ形状の亀頭がずるりと内部に入った。
老人の顔が、ホッとしたように弛んだ。あとはじんわりと根元まで呑み込まれていく。
膨れ上がった先端部が、結腸の関門を押し上げる。老人の尻の肉が薄いため、これ以上ないほど深々と入り込んでいる。
完全に結合すると、会長は、咥え込んだ陰茎の脈動を味わうように、しばらくじっとしていた。
湿った熱い腸壁が、陰茎の全長を覆い包み、精妙な熱と蠕動を伝える。
まるで大輔の性器に合わせてあつらえたように、肉の筒がぴっちりと貼り付き、締めつけてくる。
一呼吸置くと、会長が尻をうねらせだした。最初は慎重に、じょじょに滑らかに――。肉筒がとろけるような柔らかさで吸い付く。よほど敏感なのか、ときおり会長の小さな体が、ピクリ、ピクリ、と痙攣する。
それを背後から見ている昌平は、心臓が破裂するほどの興奮を覚えた。
茶褐色に張り詰めた太い肉杭が、丸っこく小さな尻の狭間に食い込んで、上下に見え隠れしている。巨大な肉杭がピストン運動するありさまは、この上なく卑猥だった。
いつの間にか大輔は、体を入れ替えて、正常位で会長を抱いていた。
通り道を確かめるように、大きくゆっくりと腰を使って抽送した。それから一定のリズムで、太い腰を前後左右にうねらせだした。
募りくる快感に、会長の顔がゆがんだ。
「あっ、いい――ねえ、いい――ねえ――」
老人が善がり声を上げだした。まるで幼児が母親に向かって、おねだりしているような調子だった。
昌平は声もなく、二人の交合を見守った。とても無理だと思えた小さな体が、巨大な男根を呑み込んで、しかも快感にのたくっているのだ。
彼の見ている前で、大輔が自分の右足を斜め前にあげて、腰を浮かせた。
結合部があらわに見えた。極限まで引き伸ばされて、出没する太い陰茎にまとわりつく粘膜の管――。
(あんな大きなものを、自分は受け入れていたのか――)
昌平は、あらためて見る大輔の大きさに、恐れにも似た感情を抱いた。
大輔が、会長の右膝を抱え上げて抜き差ししながら、じょじょに自分も寝そべって、会長の背後に回った。
それから後側位で、昌平がこれまで何度も経験した、ウケを善がらせるテクニックを使いだした。
まずはカリの段差を利用して、秘門の入り口あたりを小刻みに刺激する。
「どう、会長。こんなの気持ち良い?」
大輔が亀頭をこすりつけながら聞くと、会長が泣き出しそうな顔をして、イヤイヤをするように顔を左右に振った。
「うん、どうなんだ?じゃあ、こんなのはどうだ」
別の角度で、撫で上げるように奥まで突き入れた。
「ひっ、ひいいっ!」
会長が顎をのけ反らせた。ほっそりとした体が、ビクンと痙攣した。
そのまま体を密着させて、腰だけをうねらせた。老人の小さな体の中を、膨れ上がった亀頭が、十センチ近くも滑脱して結腸にぶち当たる。
会長が声を上げて泣き出した。
「ああん――ああ――ああ――ああん――」
思わぬ会長の泣き声に、大輔は驚いた。これほど明確な反応を見せる爺さんは、初めてだった。
ふたりの交合を見ている昌平は、すっかり興奮していた。
会長の右足が引き上げられ、カエルのように四肢を広げられた小さな体を、ダイちゃんが背後から激しく抜き差ししている。
露わにさらけ出された恥丘は、陰毛らしき陰りがなく、勃起しかけたずる剥けの男根と茶色のタマ袋が、ゆさゆさと揺れ動いている。その背後では、禍々しく膨れ上がった男根が、小さな尻の中心部をグワッと押し広げて、ジュニュボッ、ズヌボッ、と卑猥な音を立てて出没している。
会長は目をしっかりと閉じ、口をあんぐりと開けて、あまりの快感に、もはや声も出ないような恍惚の表情をうかべている。
そのとき、昌平は、大輔が自分にサインを送っているのに気付いた。
昌平は理解した。
彼は会長の股間に顔を寄せると、あてもなくぶらつく男根を口に含んだ。絶妙の舌使いに、口中のものがグングン膨らむ。
会長がのぼり詰めるのは、さほどの時間を要しなかった。昌平の喉の奥で、張り詰めた男根が一段と伸びあがった途端、小さな体がビクンと痙攣した。
すっかり終わったとき、町内会長は気絶したようにぐったりとしていた。