スナック
吉野が、早期退職で東京を離れてこの街に住み着いて1年が経った。遊び仲間も見つかりそれなりの毎日を送っていたが物足りなさもあった。
ゲイバーは市内の繁華街に数軒あったが、郊外に住む吉野にとっては足が遠かった。飲み代よりも往復のタクシー代の方が高いのでセコく、行きはバスを使った。月に一度ぐらいしか行けなかったので毎回、初見の客の扱いだった。吉野にとってはどの店も客層が若すぎる気がした。
そんな店を後にした夏の夜、店を出ると声を掛けられた。離れた席だったが一緒の店で飲んでいた男だった。50半ばの自分よりは若く見えるが同世代だと思った。
嫌いなタイプではなかったが店で声を掛けるほどの勇気も出なかった。それにゲイバーに来ているからといってゲイとは限らない。特に地方では。これは仲間の一人から教わったことだった。
歩きながら他愛もない会話をした後で男は、
「ちょっと寄って行きませんか」と言う。
「もう、金ないよ」と吉野が答えると、男は、
「大丈夫ですよ、自分の所ですから」と、言う。
通りからはずれ、少し小路を入ったところにその店はあった。看板は消えていた。
「閉めたんですよ。3か月前に。ですから大丈夫です」と男は言った。
店は詰めれば6人ぐらい座れるカウンター席、とボックス席ひとつの小さなスナックのようだった。男は鮫島と名乗った。
鮫島はカウンターの中に入って水割りを二つ作って吉野の隣に座った。
ひとくち飲んで唇を潤すと、店の小さなスピーカーから聞こえるジャズの響きが心地よかった。鮫島が照明の明るさを落とした。
上から薄暗い照明がメタボ体型の吉野の裸をぼんやりと照らしていた。吉野はテーブルの端を掴んで丸みのある大きな尻を突き出していた。衣類は椅子に置いて全裸になっていた。
その尻にガチムチ体型で全裸の鮫島のモノが入っていた。
「しっかり、嵌められる準備してきてるんだねえ」と、からかいながら鮫島はゆっくりと腰を動かした。吉野のようなメタボで脂の乗った太めが鮫島のタイプだった。
突いた時の尻の肉の感触がたまらなかった。
男同士の獣のような喘ぎ声が激しく交錯した後、鮫島は熱い液体を吉野の体内に断続的に放出した。
一息ついた後、今度はひざまづいた鮫島が吉野の情熱を口で受け止めてその夜の二人の宴は終了した。
それから秋が来るまで、この場所で何度か二人だけの宴を催した。
夏祭りの最中は店の前の小路も人通りが増え、人々の喧騒に包まれた。
その小道と壁一枚隔てた廃スナックの店内で、男同士が、真昼間に、全裸で、お互いの尻穴に、興奮した勃起を交互に挿入し合って快楽を貪っている姿など、誰が想像出来たろうか。
暑い夏が終わって街に涼しい風が吹き始めた頃、時を待っていたかのようにスナックの買い手が見つかった。
吉野と鮫島にとってスナックは、この日から思い出の場所となった。
ゲイバーは市内の繁華街に数軒あったが、郊外に住む吉野にとっては足が遠かった。飲み代よりも往復のタクシー代の方が高いのでセコく、行きはバスを使った。月に一度ぐらいしか行けなかったので毎回、初見の客の扱いだった。吉野にとってはどの店も客層が若すぎる気がした。
そんな店を後にした夏の夜、店を出ると声を掛けられた。離れた席だったが一緒の店で飲んでいた男だった。50半ばの自分よりは若く見えるが同世代だと思った。
嫌いなタイプではなかったが店で声を掛けるほどの勇気も出なかった。それにゲイバーに来ているからといってゲイとは限らない。特に地方では。これは仲間の一人から教わったことだった。
歩きながら他愛もない会話をした後で男は、
「ちょっと寄って行きませんか」と言う。
「もう、金ないよ」と吉野が答えると、男は、
「大丈夫ですよ、自分の所ですから」と、言う。
通りからはずれ、少し小路を入ったところにその店はあった。看板は消えていた。
「閉めたんですよ。3か月前に。ですから大丈夫です」と男は言った。
店は詰めれば6人ぐらい座れるカウンター席、とボックス席ひとつの小さなスナックのようだった。男は鮫島と名乗った。
鮫島はカウンターの中に入って水割りを二つ作って吉野の隣に座った。
ひとくち飲んで唇を潤すと、店の小さなスピーカーから聞こえるジャズの響きが心地よかった。鮫島が照明の明るさを落とした。
上から薄暗い照明がメタボ体型の吉野の裸をぼんやりと照らしていた。吉野はテーブルの端を掴んで丸みのある大きな尻を突き出していた。衣類は椅子に置いて全裸になっていた。
その尻にガチムチ体型で全裸の鮫島のモノが入っていた。
「しっかり、嵌められる準備してきてるんだねえ」と、からかいながら鮫島はゆっくりと腰を動かした。吉野のようなメタボで脂の乗った太めが鮫島のタイプだった。
突いた時の尻の肉の感触がたまらなかった。
男同士の獣のような喘ぎ声が激しく交錯した後、鮫島は熱い液体を吉野の体内に断続的に放出した。
一息ついた後、今度はひざまづいた鮫島が吉野の情熱を口で受け止めてその夜の二人の宴は終了した。
それから秋が来るまで、この場所で何度か二人だけの宴を催した。
夏祭りの最中は店の前の小路も人通りが増え、人々の喧騒に包まれた。
その小道と壁一枚隔てた廃スナックの店内で、男同士が、真昼間に、全裸で、お互いの尻穴に、興奮した勃起を交互に挿入し合って快楽を貪っている姿など、誰が想像出来たろうか。
暑い夏が終わって街に涼しい風が吹き始めた頃、時を待っていたかのようにスナックの買い手が見つかった。
吉野と鮫島にとってスナックは、この日から思い出の場所となった。
25/01/18 14:53更新 / ハゲ爺
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